表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/217

【ライブレポ/笹口騒音主催フェス】NEW MUSIC,NEW LIFE

笹口騒音さん主催の音楽フェス@新宿Marble&MARZに行ってきました。笹口騒音さんの作った曲のカバーを集めたアルバムのレコ発のイベントでもあります。


ライブハウス内に入ると、そのカバー音源がBGMでかかっている。おっ、このカバーは素晴らしいな、ここはこう解釈するのか面白いなとか思っている間に時間が過ぎていった。


では、アクト順に今日のライブを振り返りますね。MCの内容とか記憶違いがあるかもしれないので、訂正すべき箇所があったら教えてください。


なお、各ユニットの感想の前に貼ってある動画は過去のライブ動画かMVですので、よろしく観てみてくださいね。


まず、笹口さんがエレキギター弾き語りで登場。きのこ帝国「クロノスタシス」や崎山蒼志「五月雨」などのパロディオマージュで会場を笑わせる。


● 太平洋不知火楽団?

以前から謎だった「?」という表記はベースの大内ライダーさんが予定があって出られず、後藤旭(ごとうあさひ)さんという方が代理で出るためだった! この後藤さんのベースが素晴らしかった。こういうふうに弾いたらプレイヤーも気持ち良いし、観客も気持ち良いだろうなと思える、音楽のスイートスポットを突く演奏。


「サテライトからずっと」「ADHD」といった新旧の代表曲を演奏。「Tokyo New Wave」も演奏がロック的なダイナミズムと美学にあふれていてカッコ良かった。


●TOKYO TOWN SHALALA

アコギの男性と鍵盤の女性のデュオだった。ジブリソングやキンモクセイ(バンド)のように、ウェルメイドな歌。踊ってばかりの国のようなアシッドフォークさも感じた。音楽と"うた"で幸せに酩酊できた時間だった。


●NEW OLYMPIX

こちらでも、ベースに後藤旭さんが登場。彼のベースは僕を優しい気持ちにさせてくれる。スラップベースがキレッキレで聴き惚れた。


「もはや平成ではない」では笹口さんが"歌の上手いジャイアン"のような、他を圧倒する存在感で魅せる。森岡さんのギターソロが火を吹き、ツガネさんのタイトなドラムが力を見せつける。いやぁ、良いバンドだよね。


●ムルアイ

うみのてでもお馴染みのムルアイさん。プリセット音源と弓エレキを一人で鳴らすスタイルで登場。実験的でダウナーだが、都会的に洗練もされていて、真夜中のレディオヘッドがシティポップを演奏しているみたいだ。


●NeruQooNelu

太平洋不知火楽団とニューオリでもおなじみ、ドラムのツガネさんがメンバーのバンド。スネアとシンバルをあんなに鋭く清々しいアタック音で叩けるのは彼しかいない。起伏の少ないメロディを歌う女性ベースボーカルと、メンバー3人のストイックな演奏はもうそれだけで個性だった。


●槇平れん

良い歌、良い声。リバーブがたっぷりかけられたボーカルは聴いているだけで気持ち良く、死にたくなるくらい美しくフォーキー。たぶん、今日の出演者の中で一、ニを争うくらい歌が上手い(美味い)のではないか。孤独なスナフキンのように見え、出立ちからしてアーティストだと思った。


●techmoris

いいバンド、見っけ。うたとMCのユーモラスなたたずまいはトリプルファイヤー。男女ツインボーカルの楽しさはヤバイTシャツ屋さん。ロックンロールの爽快感は住所不定無職。ニューウェーブで踊れるバイブスはポリシックス。機会があればまた観たいと思わせるバンドだった。


●うみのて

一曲目の新曲では、笹オケからホーンセクションの二人をゲストに迎え入れての演奏。総勢8人の迫力と魅力がすごいよ。


過去にうみのての音楽を"ダーク"と評した方がいた。しかし、僕には彼らの音楽は"カラフル"に聴こえるのだ。うみのてを"カラフル"に感じる自分は彼らのアルバムタイトルから取れば"奇数"なのだろう。そんな、普通の人と違う(違くありたいor違わざるを得ない)人種の僕らのアンセムなのだ、うみのての歌は。


★休憩★

ちょっと早いけど、晩飯。

ライブハウス近くのケバブ屋でケバブライスをいただきました。

ハートフルなトルコ人〜♪のアレです。


●ながいひゆ(Hammer Head Shark)

女子弾き語り。うみのて「WORDS KILL PEOPLE」のカバーが素敵だった。彼女の歌う「笑えよ(中略)海のように」という最後の歌詞で、言葉に殺された人間の笑えなさが報われる気がしたんだ。


●Marie Louise

女子ボーカルスリーピース轟音オルタナバンド。笹口さんの"SAYONARA宇宙時代"の曲「kokoseiくらい」のカバーが良かった。ナンバーガール級の勢いを感じた。向井秀徳さんから笹口さんを経てこの女性ボーカルの方を繋ぐ音楽の糸が見えてきた。京都から上京してきたという彼女らのバンドライフに幸あれ!


●Zanjitsu

スリーピース轟音ロックバンド。彼らのことは、"夜に駆ける"のサポートギタリストのたもつさんがフロントマンを務めるバンドだから知っていた。


実際に聴いてみたら、破壊的な轟音バンドサウンドと破滅的なギターボーカルの絶唱で驚いた。だが、前衛的に描く音の混沌として美しいラインが僕の琴線を揺らし続けた。破壊と破滅のその先にある美の可能性が僕をとらえて離さなかったのだ。


現在22歳のたもつさんは中学生の時から笹口さんの音楽を聴いていたという。今日は笹口さんも出る念願のイベントに出演できて喜びを爆発させていた。


●ラジカセ狂気

笹口さんの過去のイベントにも出演していたクリトリック・リスさん的な立ち位置なのだろうか。ラジカセのサウンドをバックに一人でギターをかき鳴らし、ハイテンションに歌いあげていた。それにしても、面白くてとても華のある方だった。笹口さんも太平洋不知火楽団の楽曲(「そうだ、海へ帰ろう!!」)のカバーでギタリストとして登場。今日一番の笑顔を見せていた。


●工藤ちゃん

彼女のことは、僕の友達が過去に口にしていたので名前だけ知っていた。弾き語りシーンでは名前が売れている方なのだろう。でも、僕も行った数年前の新宿ロフトでの笹口さんのイベントの寸劇にも実は出演していたようだ。


優しい歌声と温かなアコギのストロークス。でも、歌っている内容は独特かつ切実で、それが観客を惹きつける。中盤で笹口さんの「四角い部屋」をカバー。フォーキーな旋律とメランコリックな世界観を丁寧に歌い描いていてワビしくセツない気持ちにさせられた。


●夜に駆ける

とかげ日記読者には馴染み深いバンド。


笹口さんバンドを除いた今日の出演バンドの中で、サウンドの統率が一番取れていたバンドだと思う。メンバー全員が違うことをやりつつ、一つの絵画を描こうとしているかのような統率だった。


以前にBloc Partyのレビューの際にも書いたが、かっこいいだけでは僕にとって特別なバンドにならない。歌詞やメロディが僕の心臓の鍵穴にすっぽりとハマる、鍵のような意味性が感じられれなければいけない。その面では、本当に夜に駆けるは特別なバンドだ。この明度も粒度も僕にとっての鍵になる演奏なのだ。


笹口曲「売春歌」のカバーでは、そういうアレンジにするかと膝を打った。"夜に駆ける"のはしもとりおさんの哀しみと笹口さんの悲しみがシンクロする。


●komori + yusa(from 壊れかけのテープレコーダーズ)

笹口さんバンド以外の今日出ていたバンドの中で、曲にもっとも物語性を感じるバンドだった。山があって谷があって木々がある、それらがしっかりと聴き手に見えた。


あと音楽と人柄に実直さも随一に感じられた。破天荒なのもロックだが、誠実なのもロックのあり方なのだ。


今の若手シーンにとって、笹口さんバンドも壊れかけのテープレコーダーズも親や兄姉のような存在だ。これからも笹口さんのバンドと一緒にバンドシーンを支えてほしい。種をまき続けて欲しい。


アイルランド民謡を日本語に意訳した曲も演奏し、音楽性の幅を感じさせた。最後は笹口曲「ぐるぐる回る」のカバー。これも笹口さんへの実直なリスペクトを感じさせるカバーだった。


●笹口騒音オーケストラ

鉄板の「トゥモローランド」からスタート。おお、これだ、この多幸感と上向きのバイブスこそが笹オケだ。そして、西山小雨さんの笑顔がこのバンドのトレードマークなのだと思う。


笹口さん以外の笹オケメンバーがボーカルをカバーをする曲も二曲。ベースの大林いくおさんが「雷魚」を歌い、ルイ・アームストロングばりの渋い歌声に聴き入った。ドラムの雨ノ地晴太郎さんは「夏町」を歌い、陽性のさわやかなボーカルが新鮮だった。


最後は笹口さんソロでピアノ弾き語り。社会と時代を風刺するが、冷たかったり温かったり、温度のある風刺なのが笹口流。


〜終演〜


僕は昔、あるバンドの曲がとても好きで、日本語ロックを前に進ませた歴史的なバンドだとも思っていた。だが、フロントマン&ソングライターである●●さんが多作すぎて一曲に重みがないように感じ、熱心に聴かなくなった。それを考えると、笹口さんは多作だけど、一曲一曲に重みがあり、魂がある。


今回のフェスでは、実に多くのアーティスト(出演全バンド)が笹口さんの曲をカバーしていたが、どの曲もキャラ強めな個性があり、多彩で魂があるのだ。こんなにオモロいい表現をしているバンドは笹口さんのバンドしか思い浮かばないし、"音楽"的にも"うた"的にも尖りつつ、芯があって聴きやすいバンドは笹口さんのバンドが至高だと思う。


インディペンデントなフェスと呼ばれるAIR JAMを超えるレベルのDIYフェスですよ、NEW MUSIC,NEW LIFEは。


これからも、笹口さんと笹口界隈を応援し続けます! 僕はとことん笹ガールで円庭ボーイですから!!



笹口騒音主催フェス「NEW MUSIC,NEW LIFE」

@新宿Marble&MARZ


NEW OLYMPIX

笹口騒音オーケストラ

うみのて

太平洋不知火楽団

techmoris

Zanjitsu

Marie Louise

NeruQooNelu

夜に駆ける

ラジカセ狂気

工藤ちゃん

ムルアイ

komori + yusa(from 壊れかけのテープレコーダーズ)

ながいひゆ(Hammer Head Shark)

TOKYO TOWN SHALALA

槇平れん

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遊道よーよーの運営する音楽ブログ『とかげ日記』です。
音楽を通じて深く何かを考えてみませんか? さあ、一緒に音楽の旅へ…。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ