婚約者のライバルと授業を受けました
授業を受けてるとき、よく筆談とかしましたよね
我がクラスの王子様と教科書を見せ合いっこしています。ファンのご令嬢達からの圧が強いです。でもだんだん慣れてきました。元々ノアの婚約者として嫉妬を一身に受けてきたので、もはや慣れっ子です。もう気にしません。それに、嫉妬にばかり目を向けていたら嬉しそうにきらきらした瞳をしているハリーになんだか失礼な気がするのです。だからもう大丈夫です。
『ところでユーナ』
『はい』
筆談でハリー様が話しかけてきます。
『さっきまたハリー様と呼んだだろう。ハリーと呼んでくれ』
『はい、気を付けます』
『あとそこの答え間違えてる。この公式を当てはめてごらん?』
『…あ、本当!ありがとうございます、ハリー』
『どういたしまして』
…目の前の王子様は内緒話が楽しいらしく、こちらにウインクしてきます。正直かっこいいです。こういうところがクラスのご令嬢達からの人気に繋がっているのでしょう。後ろや隣の方からご令嬢達の視線を感じます。クラスの王子様のウインクに悩殺されているご令嬢達も見えます。皆様、真面目に授業を受けましょう。
『それで、昼休みのことなのだけど』
『はい』
『ルークとも一緒に食事をとっていただろう?』
『はい』
『僕とユーナと、ノアやアベル君も一緒に誘って、みんなで昼食にしないか?』
『はい、ぜひ!』
周囲の目が気になるし、ちょっと緊張するけど、新しいお友達と昼食をとれるのは嬉しいです。
『よかった。じゃあぜひそうしよう』
クラスの王子様はにこにこと嬉しそうに笑っています。笑顔がきらきらしています。
「…!」
何人かのご令嬢が悲鳴にならない悲鳴をあげているのがわかります。ハリー様のファンのご令嬢達です。うん。授業中に叫ぶのを我慢したのは偉いと思います。
「じゃあユリアナ様。この問題の答えをお願いします」
先生が私に問題の答えを求めてきます。さっきハリー様から教えてもらった問題です。
「12です」
「正解です。さすがユリアナ様。皆様も見習ってくださいね」
先生も満足そうです。ハリー様に教えていただいてよかった。
『ハリー様、ありがとうございます。助かりました』
『どういたしまして』
『勉強会楽しみにしてますね』
『僕もだよ』
おそらく勉強会では私がノアやアベル様やハリー様に勉強を教えてもらうことになると思います。私が三人に教えることなんて何もないので。お世話になります。
そんな風に時々筆談しながら授業を受けていたら、あっという間に授業が終わってしまいました。楽しい時間は早く過ぎてしまいます。
ノアはハリーをどう思うんでしょうか




