僕と婚約者の噂話
ノア視点
あれから何日か経った。ユリアはルークと毎日のように一緒に登下校したり、休み時間を一緒に過ごしたり、食事を一緒にしたりして楽しんでいた。もちろん登下校は僕も一緒に、食事は僕とアベルとアリアと一緒。僕も、殺伐とした雰囲気ではあるがアリアと一緒に過ごしている。ユリアがアリアから逆恨みされないように。
僕は今の今までユリアが望むなら、ユリアの純粋な心を傷付けるくらいならと静観してきたが冷静に考えると、これ、まずいのでは?その証拠に、ユリアとルーク、僕とアリアが悪い意味で噂になっている。
「聞かれました?ユリアナ様とルーカス様のお話」
「ええ、聞きましたわ。なんでもノア様というものがありながらルーカス様と火遊びされているとか」
「まあ!なんて嘆かわしい!」
「ユリアナ様、最低ですわ!」
「私だったらノア様のような素敵な方を裏切るなんて考えられないです!」
「私もよ!」
「私も!」
「でも、あのルーカス様の美貌ですもの…ユリアナ様のお気持ちもわかりますわ」
「ルーカス様も伯爵令息ですもの。いっそお似合いなのでは?」
「確かにあの二人がくっついた方が丸く収まる気もしますわね」
「元々侯爵令嬢のアリア様がノア様の婚約者候補の筆頭だったのですもの」
「アリア様は容姿端麗、成績優秀、学園の中でももっとも秀でたお方」
「最近ではノア様と一緒に過ごしている姿もお見かけしますわ」
「収まるところに収まった形なのでは?」
僕はユリアを裏切ったりしないし、ユリアも僕を裏切ったりしない!根も葉もない噂だ!でも、もっと周りの見る目を考えて行動していれば…ルークとアリアのことにばかり気を取られていた僕の責任だ。でも、今必死になって噂を否定しても意味がない。きっと誰も信じない。だから今は我慢だ。
ていうかあいつらの狙い絶対これだったよな。ユリアを悪者にして僕とアリアをくっつけるための外堀を埋めていく。
ふ ざ け ん な !
誰がそんなこと許すかよ!とにかくまずはユリアとルークを引き離す。そしてアリアのことを突き放す。
そのためには…アリアとルークの痛いところを突くしかない。影に徹底的にアリアとルークの周辺を調べさせる。手を緩めることは許さない。そして今度の王太子殿下が出席される夜会で全部ぶちまけてやる!いつかのあのベルとか言うご令嬢のように徹底的に断罪してやる!
そしてルークとアリアを排除した暁にはユリアとのらぶらぶっぷりを周囲に見せつけて変な噂を上書きしてやる!待っててね、ユリア!絶対僕が君を守るから!
ノアブチ切れ




