695 瑠美さん襲来
お久しぶりの
「やっほー、健斗くん」
俺の誕生日の翌々日のこと、誕生日の日の夜は水瀬さんを妹に取られたらしい雅人は、昨日の夜は頑張ったらしく眠そうに出掛けていくのを見掛けたのだが、そんな傍観者であった俺達の元にもよく知る人物が訪ねてきた。
来訪を知らせるチャイムが鳴って玄関を開けると、いつも通りニコニコしていた人物は、誰あろう、遥香の妹で千鶴の叔母である瑠美さん。
ただ、事前に連絡など受けていなかったので、思わず首を傾げてしまうが、そんな俺に構わず瑠美さんは聞いてきた。
「健斗くん、今日は何か予定ある?」
「えっと、特にありませんが・・・」
「休みだしちーちゃんも居るよね?姉さんは産休中だっけ?」
「・・・とりあえず、冷えますよね?中入ってください」
予定確認するってことは、遥香にもアポは取ってないようだ。まあ、産休中の遥香を遠出させることは出来ないし、折角の休みだし千鶴と3人でのんびりしていただけなので、予定はないが・・・何かあるのだろうか?
「ん?誰かと思ったら瑠美か」
「るみおばちゃん、こんにちは」
「やっほー、ちーちゃん、姉さん。これから少しお出掛けしない?」
そんなお誘いに2人は少し考えると言った。
「「 健斗 (パパ) が行くならいいぞ (いいよ) 」」
全く、可愛い嫁と娘だ。そんな答えに瑠美さんはくすりと笑って答えた。
「勿論、健斗くんも一緒だよ。というか、3人が揃ってる方が嬉しいだろうしね」
「どこにいくの?」
「んー、それは着いてからのお楽しみってことで。いいかな?健斗くん」
千鶴の質問も意味深に交わす瑠美さん。まあ、予定はないし、2人がいいなら構わないけど・・・
「瑠美さん、そこって遠かったりします?」
「そんなことないよ。割と近めだし、そんなに時間かからないよ」
「なら、いいけですけど・・・」
今の遥香をあまり遠出させる訳にもいかないので、心配で聞いたが、まあ、瑠美さんもその辺は分かってるか。
「じゃあ、準備するんでお茶飲んで待っててください」
「うん、ありがとねー」
「遥香、貰ったマフラー使わせて貰いますね」
「ああ」
「千鶴、寒いから暖かくして出掛けるよ」
「うん!」
「私にはその言葉ないのか?」
「着替えは俺が手伝いますので」
「ならいいか」
厚着だと何かと服着るのも大変だし、下心が無いとは言わないが、服を着替えさせる口実があるのは嬉しいものだ。千鶴は反対に1人での着替えはバッチリになってきてるので、髪を俺が弄るくらいだろうか?嫁と娘の髪型を決めるのは凄く楽しいのだ。
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なたーしゃ先生の素晴らしいイラストでの健斗や遥香や千鶴を是非是非見て頂けると幸いですチラ…(´ ・ω|
PS 恵さん可愛すぎるのは仕方ないw




