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6 予想通りの惨状

励ましのコメントありがとうございます(^^)字数を増やしたいところなのですがなかなかペースが上がらず・・・更新頻度はなんとか保つ予定なので温かく見守ってくださると幸いです(^_^;)





スーパーで手早く買い物を済ませてから俺達は遥香さんの家に向かった。のだが・・・


「あの・・・遥香さん?」

「何も言うなよ。私だって好きでこんな惨状にしたわけではないからな」

「そうは言っても・・・」


遥香さんの家は二人なら十分なほどの広さのマンションで、部屋数も多いのだが・・・それが狭く感じるほどに生活感溢れる様相を挺していた。うん、ぶっちゃけ部屋が汚い。


ゴミ屋敷とまではいかないがかなり乱雑に積み上げられた本の山に、脱ぎ捨てられた衣服。ゴミは一応分けてあるが捨てるのが面倒なのか出し忘れのゴミ袋がいくつかある。


幸いなのは台所がほとんど手付かずなのと洗面所がそれなりに綺麗なのだけだが、うん、先生はどこまでも俺の想像を越えてくれる。こんなにテンプレな性格だとむしろ愛しく思えてしまう俺はかなりおかしいのだろうが・・・これが母性、いや父性なのだろうか?


「とりあえず掃除はあとで簡単にはしますが・・・台所使わせてもらいますね」

「おう頼んだ。私とちーちゃんは風呂入るから。あ、一応言っとくがちーちゃんいるから覗くなよ?」


千鶴ちゃんいなければ覗いてもいいのだろうか?そんな風に思って口に出そうになるがなんとなく恥ずかしくて言えなかった。


先生は千鶴ちゃんを連れて風呂に向かったのを確認してから俺はとりあえず軽く台所を使えるようにする。随分使ってないのかどこも埃が目立つが・・・カビがはえてたり、台所特有のイニシャルがGの奴の気配はないので一安心。


とはいえ・・・


「先生・・・普段かなり偏った食生活してそうだなぁ・・・」


冷蔵庫の中には酒と千鶴ちゃん用のジュースのみ。その他の場所を探しても買い置きのカップ麺がいくつかと、お菓子とおつまみが少々あるくらいだった。さっきゴミ袋をちらっと見た感じだとおそらく普段はコンビニ弁当とかばっかりで自分で作ったりしないのだろう。


念のため道具を一式持ってきていて正解だったと思いながら俺はひとまず調理に取りかかる。

とはいえ、先生がいつお風呂から上がってくるのか予測出来ないので肉以外の食材から手をつける。


「お・・・美味そうな匂いだな」


そうしてひとまず完成したところで先生の声が聞こえてきてそちらを向いてからーーーさっと俺は目を逸らした。


「おい、その反応はなんだ」

「せん・・・遥香さん。お願いですから服を着てください」


バスタオルオンリーの先生がそこにはいた。

いや、自分の家なんだから本来であればとやかく言うつもりはないが、俺も一応男なので思わずそう言うと先生はニヤリと笑って言った。


「お?なんだ照れてるのか?」

「ええ。女性の裸を見慣れてないもので。誘惑されたら耐えられる自信ありません」

「いや、誘惑するつもりはまるでなかったんだが・・・下着の洗ったやつをどこにしまったか忘れてな」

「それならおそらく洗面所ですよ。さっき確認しました」


すると先生は驚いた表情を浮かべてから笑みを浮かべて聞いた。


「そうか。ありがとう。それで・・・私の下着はどうだった?」

「大変色っぽい下着でした」


そうか。と先生は笑いながら洗面所に戻ったが・・・何をそんなに笑う要素があっただろうかと首を傾げながら俺は二人が来るまで待つのであった。




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