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48 お昼はご一緒に

ママ友なのかな?


「おいしいねちずるちゃん」

「うん!」


千鶴ちゃんと凛ちゃんが楽しそうに食事をしている。図書館で本を借りてから俺と千鶴ちゃんは的場さん親子と一緒にお昼をとることになった。近所のファミレスはゴールデンウィークだからか、かなり混んではいたが早めに行ったお陰であまり並ばずに入れた。


「そうなのよ~、今日もいきなり仕事だって旦那が言ってね。お昼の弁当急いで用意したの。事前に言って欲しいわよね~」

「ですね」


そして、俺は律子さんの愚痴を聞いていた。最初はたわいない世間話だったが、徐々に愚痴にシフトして行った。まあ、奥様というのはかなり色々ストレスが多いだろうから仕方ないが、会って間もない俺にここまで色々話していいものだろうか?いや、全くの他人だからこそここまでぶっちゃけた話ができるのだろうか。


「それに、旦那ったらいつも仕事優先なのよね。わかっていてもやっぱりもう少し家庭に目を向けて欲しいわー」

「ははは」


愛想笑いをするが、まあなんとも言えない気持ちになる。俺としてはどちらの気持ちもわからないでもないからどっちに味方をしようとは一概に言えない。働く人の気持ちも、家庭の気持ちもわかるからこそ、どっちに味方をするでもなく中立でいる。まあ、主夫希望としては仕事に誇りを持っているなら、それを全力でサポートするけどね。たまに家族のことを見てくれればそれでいい。子供のことを考えると悩みどころだけど、そこはなんとか俺が上手くやるしかないだろう。


しばらく愚痴を話してから、少しだけスッキリしたのか律子さんは話題を変えるように言った。


「そういえば、健斗くん達はゴールデンウィークどこか行く予定はあるの?」

「一応あるみたいですね。とはいえ遥香さんが何も教えてくれないのでどこに行くのかはわかりませんが」

「あら~そうなの。家は一応、実家に戻るんだけど黒羽さんはご実家遠いの?」

「どうでしょう。あんまり遠くはないと思いますが」


というか、そういえば遥香さんの両親とかの家族についてはほとんど何も知らないんだった。確か和也さんと幼なじみで、和也さんの両親がすでに亡くなってるという話は聞いたけど、遥香さん本人は何も触れてなかったな。


いずれ俺も挨拶に行かなきゃいけないかもしれないけど・・・和也さんの結婚の経緯を考えると一波乱ありそうなので心の準備は必要かもしれない。まあ、どんな親だろうと、俺が遥香さんのことを好きという気持ちは変わらないだろう。あとは遥香さんだけど・・・やっぱり俺も遥香さんに本当のことを言うべきなのかもしれないと、密かに思うのだった。


昨夜、勇気を出して話してくれた遥香さんに俺も答えたいから。例えそれで遥香さんに愛想を尽かされても、言うべきなのだろうと決意するのだった。









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