38 添い寝
36話の感想を見て、皆さんの名推理に思わずビックリしました(^^)答えはそのうちわかるのかな?
「あの・・・遥香さん」
「なんだ?」
「俺、さっき遥香さんと今度手を繋ぐのを約束したばかりですよね?」
「そうだな」
「でしたらなんで俺は二人と添い寝をしているのでしょう?」
場所は寝室。俺は先生と千鶴ちゃんといわゆる添い寝をしている。俺と先生に挟まれて眠る千鶴ちゃんはえらく落ち着いてるようなのであまり無粋なことは言いたくないが思わずそう聞いてしまう。
「仕方ないだろ?ちーちゃんがお前と一緒に寝たいって言うんだから」
そう、千鶴ちゃんが家事をしている俺の袖を引っ張って、一緒に寝たいと言ってきて、しばらくなんとか説得して結果的に負けてそのまま一緒に添い寝をすることになったのだ。仕方ないじゃん。自分でもびっくりするくらいなつかれてしまったのだから、それに答えないわけにはいかない。
まあ、千鶴ちゃんとしてはきっと年上のお兄ちゃんポジションなんだろうけど・・・そこはいずれ父親に変えていきたい所存であります。
なお、反対するかと思っていた先生は特に反対はせずにどっしりと構えていた。信頼されていると考えてもいいのかな?
「それにしても・・・今日は随分と寝つきがいいな」
「そうなんですか?」
「ああ、いつもちーちゃんは布団に入ってからそれなりに起きてるんだけど・・・今日はえらく早く寝たみたいだ」
つんつんと、千鶴ちゃんの頬っぺたをつつく先生。千鶴ちゃんはそれに対して特に反応せずにすやすや寝ており、熟睡しているのがわかる。
「やっぱり母性が足りないのかな」
「その発言は俺と比較してのものではないと信じたいのですが・・・遥香さんは十分母性的だと思いますよ」
「そうか?胸は確かに無駄にあるが」
「遥香さん。女性があまり胸の話題をしないでください」
「ん?なんだ照れてるのか?」
「ええ、異性とそういう会話したことないので」
リア充や陽キャならそういう会話もしてそうだけど、俺にはそういう経験ないので恥ずかしいという気持ちは少なからずある。けど、一番は・・・
「それに、寝てるとはいえ、千鶴ちゃんの前で話す内容ではないかと」
「お前のそういうところは好きだぞ。しかし、ちーちゃんも私の血を受け継いでるからいずれは私みたいになるのか・・・」
「美人さんになりますね」
「なんだ、褒めても何も出ないぞ?」
「愛情だけくれれば他にはいりませんよ。それに思ったことを口にしただけです」
そう言うと先生はふふ、と笑ってから俺の唇に指で触れてから、艶っぽい笑みで言った。
「なら・・・私の愛情をやろう」
「あ、あの・・・千鶴ちゃんの前でですか?」
何そのエロゲ展開。俺はここでついに大人の階段か、いや、最低でも恋人っぽいことができるのかーーーそんなことを一瞬想像していると先生はそのまま親指で唇に触れてから言った。
「次の試験。学年で50位以内に入れたらキスしてやる」