285 肉まん
ピザまん食べたい…
「千鶴ちゃん、お待たせ」
ラブレター騒動が終わってから、すぐに千鶴ちゃんを迎えに行くと、今日も仲良くお友達のレナちゃんと本を読んでいた。ん、なんかレナちゃんの顔さっきも見たような・・・
「あ」
「?どうかしたのおにいちゃん」
「い、いや。なんでもないよ」
確かレナちゃんの苗字って百瀬だったよね?ひょっとして・・・いやいや、気のせいかもしれない。でも一応気をつけようと思いながら千鶴ちゃんと帰り道を歩く。
流石に11月も後半に差し掛かると本格的に冬に近づいてきたのか寒く感じる。繋いでる千鶴ちゃんの手の方が温かいような気がすると思っていると、千鶴ちゃんのお腹がきゅーと可愛らしく鳴った。
「もしかして、お腹空いてるの?」
「きゅうしょく、すこしのこしちゃって・・・」
「そっか、具合は悪くない?」
「うんだいじょうぶだよ」
まあ、苦手なものが多かったかな。しかし、夕飯まではまだ時間あるしどうしようと思ってから、俺は近くにコンビニがあることを思い出して言った。
「うん、じゃあこれからすることはママには内緒だよ?できるかな?」
「うん」
「よしよし、じゃあ行こうか」
そう言ってからコンビニに立ち寄って、飲み物と肉まんを1つ買ってから半分に分けて言った。
「1個だとお腹ふくれちゃうだろうから、半分こね」
「おにいちゃん、これなあに?」
「肉まんって言うんだよ」
「にくまん・・・おにいちゃんもつくれる?」
「んー作ったことはないけど、一応出来るかな?」
その言葉に頷いてから半分に分けた肉まんを1口食べてからーーー瞳を輝かせる千鶴ちゃん。
もぐもぐと食べているのを微笑ましく見守っていると、千鶴ちゃんは言った。
「おにいちゃん、どうしてままにはないしょなの?」
「うん?ああ、買い食いはあんまりお行儀よくないからね。それに夕飯前に食べちゃうと夕飯食べれなくなるから、これは今日だけの特別だよ」
「わかった」
もぐもぐと食べながら返事をする千鶴ちゃん。俺も久しぶりに肉まんを食べてみてから、コンビニ肉まんも悪くないと思った。まあ、カレーまんや、ピザまんの方が好きだけど、肉まんも悪くないよね。
寒いから温かいものは美味しく感じるなぁと思いながら、2人で肉まんを食べるが、今度は自分の手で作ったものを食べさせたいとも思った。
なんとなく、他の人が作ったものを美味しそうに食べる姿を見ると対抗意識を燃やしてしまいそうになるが・・・まあ、2人が美味しく食べることが何より大切だよね。




