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30 ニチアサタイム!

アニメは年齢を越えてのコミュニケーション



「ん・・・あれ?朝か・・・」


目を覚ますと見知ったような見慣れないような天井。そこで俺は昨夜の出来事を思い出す。そうだ確か先生の晩酌に付き合ってから・・・そのまま寝ちゃったのか。時間を確認すると6時になったばかりだった。今から帰って父さんのご飯を作るか・・・でもこの時間は父さんはあまりご飯食べないんだよね。


「うぅん・・・」


そんなことを考えていると物凄く近くで寝息が聞こえた気がしたのでそちらを見ると物凄く近くで先生がお腹を出して寝ていた。なんとも綺麗なお腹に思わず触りたくなるが紳士として、寝込みの女性を襲うのはダメなので自制して起きる。


千鶴ちゃんもまだ寝ているようなので俺は先生に毛布を掛けてから顔を洗いに洗面所に向かう。


「ふぁ・・・眠い」


記憶にある限り、日付変更して随分経ってから寝たのでまだまだ睡眠時間は足りないが日々の習慣でついつい早起きしてしまう。まあ、先生も今日は仕事休みだし、千鶴ちゃんも保育園行かないからこんなに早く起きても何もすることーーーあ。


「今日、日曜日か・・・ニチアサタイムがあった」


週に一度の子供の楽しみニチアサタイム。日曜日の朝からやってる特撮やアニメが連続する時間のこと。人によっては特撮やアニメを子供向けと侮るかもしれないけど、子供向けだからこそ奥深さがあるのだよ。


そんなことを考えながらウキウキして居間に戻ると、テレビがついており、そこにはさっきまでいなかった千鶴ちゃんが座っていた。


「ぽけぽけごー♪るんるん♪」


いつもの千鶴ちゃんからは考えられないように楽しげにテレビの歌にあわせてダンスする千鶴ちゃんに思わず悶えそうになる。か、可愛えぇ!なんで子供のダンスってこんなに微笑ましい思いになるのだろう。やはり今年千鶴ちゃんの保育園でイベントあれば保護者として参加したいものだ。それまでに千鶴ちゃんと仲良くならないとな。


「あっ・・・」


そんなことを考えていたらターンした千鶴ちゃんと目があった。千鶴ちゃんは俺を見てから少しだけ恥ずかしそうに顔を隠してからぼそりと言った。


「お、おはよう・・・ございます・・・」

「おはよう千鶴ちゃん。ポケゴン好きなの?」

「う、うん・・・」

「そっか、俺も好きなんだ。ジャースがお気に入り」


そう言うと千鶴ちゃんは瞳を輝かせてから笑顔で言った。


「ちーも、ジャースだいすき!」

「そっか、幼いのにマケット団好きなのは珍しいね」

「うん、ちーのまわりみんなビカヂュウすきなこばっかり」


そんな風に千鶴ちゃんと俺はポケゴンを見ながら初めて楽しくお喋りをした。やはり年の差を越えて話せるアニメというジャンルは素晴らしいと思いつつ、近くなった距離を嬉しく思ったのだった。






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