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261 デートの予約

ご褒美?

「瑠美さん、今日はありがとうございます」


美味しそうに千鶴ちゃんが焼きとうもろこしを食べている横でそう言うと瑠美さんは不思議そうに聞いてきた。


「何に対するお礼かな?」

「文化祭に千鶴ちゃんを連れてきてくれたことです。それに土曜日で保育園もお休みなので千鶴ちゃんの面倒を見てくれていることに対してもです」


文化祭は初日の金曜日、これは一般公開ではなく生徒だけの催し物となっており、2日目の土曜日が一般公開となっているのだ。まあ、一般公開の時間はだいたい17時頃までで、それ以降は後夜祭だったりがあったりはするが・・・どのみち後夜祭は出る予定はないので関係ないのだ。


本当は休もうかと思ったくらいだ。土曜日保育もあるにはあるが、ただでさえ大変な保育士さんに負担をかけるのも気が引けるし、何より休みの日くらい自分で面倒見たいという気持ちが強い・・・というか、単純に千鶴ちゃんと一緒にいたいのだ。


「まあ、可愛い姪のためだしねぇ。それに久しぶりに文化祭見たかったんだ」

「そういうものですか?」

「健斗くんは文化祭興味なさそうだもんねぇ。でも、大人ってこういうので懐かしいと思って楽しむんだよ」


まあ、思い出に浸るというのはわからなくはない。俺は基本的には前を見ているからそこまで実体験はないが。


「健斗くんは後夜祭は出ないんだよね?」

「ええ。そのつもりです」

「せっかくだし出てきたら?ちーちゃんは私が面倒見てるから」

「うーん、でも・・・」

「クラスでの打ち上げとかは?」

「それは明日ですね。日曜日に皆で集まるらしいです」


まあ、俺は参加しないけど。


「ならさ、日曜日は時間あげるから姉さんと2人で出かけてきなよ」

「2人でですか?」


千鶴ちゃんだけ残していくのは流石に少し抵抗があるなぁと思っていると瑠美さんはくすりと笑って言った。


「健斗くんはお父さんであるのと同時に夫なんだし、妻との2人でのデートも必要だと思うよ?それに、半日くらいならいいでしょ?」

「まあ、遥香さんがいいなら・・・」

「絶対喜ぶと思うよ。あ、私から連絡しとくね」


そう言いながらスマホを弄る瑠美さんにため息をついてから俺は千鶴ちゃんの頭を撫でて聞いた。


「明日、半日だけ瑠美おばちゃんとお留守番になりそうだけど大丈夫かな?」

「うん。ちーまってる」

「そっか。千鶴ちゃんは本当に偉いね」

「えへへ」


本心からそう言ってくれているのだから、本当に優しい子だと思う。なるべく早めに戻ろうと思ってから・・・あ、そういえばこういう形でデートするのは初めてかもと思うのだった。


そうしてバンドの時間までの間に何故か初デート?の予定が決まるのだった。






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