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260 文化祭2日目

あっという間に2日目

「んで、何故俺はまたクラスの手伝いさせられてるんだ?」


文化祭2日目。1日目のメイド服で仕事免除のはずが何故かピンチヒッターで厨房に立っていた。まあ、もちろん普通にエプロンだけなので昨日ほど嫌ではないが。


「ごめんね、巽くん」

「まあ、いいけど・・・長谷川さんは今日は裏方なんだね」


まあ、シフトミスで何故か1人で厨房回していたクラスメイトの長谷川さんは心底気の毒なので、シフトの繋ぎくらいは手伝うが。


「うん、私ああいう服苦手で・・・それに巽くんほどじゃないけど料理も得意だから」

「俺もそんなに上手くないよ」


確かに料理はよく作るが、本職の人と比べたら全然だろう。先生や千鶴ちゃんのための最高の料理は作れても、それ以外の人にはそこまでじゃないだろうし。いっそ、調理師希望だという長谷川さんの方が上手いんじゃないかな?


そんな会話をしていると何やら表が少し騒がしくなるので首を傾げていると、クラスメイトの男子が声をかけてきた。


「おーい、健斗お客さんだぞ」

「客?接客はしないよ」

「違うって、普通にお前に会いに来たっていう人がいるんだ。美人さんと、可愛い女の子」


その言葉で表が騒がしくなった理由がわかったので、俺は長谷川さんに断ってからすぐに表に出ると、そこには予定より早めに到着したのか、千鶴ちゃんを連れた瑠美さんが笑顔で手を振っていた。


「やっほー♪来たよー」

「瑠美さん。早いですね」

「待ちきれなくてねぇ。健斗くんお仕事中かな?」

「えっと、そろそろ終わりです」


時間的に交代が来そうなのでそう言うと人に囲まれて涙目になった千鶴ちゃんが俺に駆け寄ってくると抱きついてきた。


「おにいちゃん・・・」

「ごめんね、千鶴ちゃん。すぐに別の場所に移動するから」

「うん・・・」

「あれ?お兄ちゃんって、巽くん妹いたの?」


不思議そうに聞いてくるクラスメイトに曖昧に笑みを浮かべて答えてから、即座にその場を離脱する。やっぱり人気の多い場所で側に俺か先生がいないのは千鶴ちゃんには負担が大きすぎたか・・・反省反省。


「ごめんね千鶴ちゃん。もう怖くないからね」

「・・・うん。おにいちゃんいるとあんしんする」


そう笑みを浮かべる千鶴ちゃん。瑠美さんにもお礼を言ってから落ち着くまで千鶴ちゃんをゆっくりあやしてから、いつもの笑みを取り戻した頃に行動を開始する。


昨日下調べしたので、バンドの時間まで千鶴ちゃんと瑠美さんと回るコースは決めてあるのだ。本当は先生とも一緒が良かったが・・・贅沢は言わずに2人が楽しめるように最善を尽くすことにするのだった。



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