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243 実家へのご挨拶

貰いに来ました

「ご無沙汰してます。お義父さん、お義母さん」

「そう畏まらなくてもいいよ。健斗くん」

「そうそう。私達の仲じゃない〜」


黒羽家本家に着いてから、すぐに出迎えてくれたお義父さんとお義母さんにそう言って貰えてから部屋に通される。お土産を渡してから一息つくと、俺は聞いた。


「あの、今はお2人だけでしょうか?」

「ああ、遥香から母さんのことを聞いたんだね。母さんは今は畑に出てるよ。というか、基本的にあの人は、畑に住んでるようなものだからね」


何やら凄いなぁと思ってから俺はチラリと先生に視線を送ると察してくれたのか、千鶴ちゃんと席を外してくれた。すぐに戻ってくるだろうから、俺は先に言うべきことを言うことにした。


「お義父さん、お義母さん。改めてお願いをしにきました。遥香さんを・・・娘さんを俺にください」

「もちろんよー♪どんどん貰っちゃって♪」


そんなあっさりとしたお義母さんの言葉に苦笑してからお義父さんは言った。


「そう畏まらなくても、私達は君に遥香を任せるつもりだったからね。ただ一つだけ条件があるが」

「なんなりと」

「遥香とちーちゃんを幸せにすること。それが出来るなら文句はないさ」


そんな当たり前のことを言われたので俺はそれに思わず笑ってから言った。


「むしろ、俺は2人のためにならなんでもします。絶対に何があっても幸せにしてみせると誓います」

「そうか・・・ならばいいさ」

「これからもよろしくね、けんちゃん」

「はい。こちらこそ」


ここまでは、とりあえず予定通りと言えるだろう。残るは・・・


「遥香さんのお祖母様は畑なんですよね?一応ご挨拶したいのですが・・・」

「まあ、健斗くんなら大丈夫だろうが・・・あの人はとにかく畑中毒と言っていいほどに、畑を愛している。作業の邪魔をすれば怒るかもしれないから、注意した方がいいだろう」

「わかりました」


一体どんな人なのだろうと思っていると、先生と千鶴ちゃんが戻ってきたので、俺は2人に微笑んで言った。


「おかえりなさい。ありがとうございました」

「話はまとまったか?」

「はい。お陰様で」

「なら、よし」

「おにいちゃん。たぬきみにいきたい」


くいくいと袖を引っ張る千鶴ちゃん。それに微笑んでから俺は頷いて言った。


「じゃあ、行こうか。途中で畑に寄るので、帰りは遥香さんにお任せしちゃいますが・・・」

「構わないさ。行くか」


そうして俺たちは近くのところにタヌキを見に行くのだった。先生の話した通り確かに山に近いので野生の動物が多いように思えたが、熊など出ないことを祈りつつ楽しむのだった。




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