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237 贅沢な朝

色々考えます

「ありゃ、雨か」


翌朝、何やら嫌な予感がして早起きすると見事なまでに雨が降っていた。秋が近いからか少し冷え込む上にこうして雨が降るので少し肌寒く感じながらも、俺はもうじき冬の準備をするべきかもしれないと思いながらお弁当と朝食の準備を始める。


「えっと、冬服は一通り使えるようにしてるし、暖房は大丈夫そうかな?」


床暖もあるし、エアコンの暖房だけでも大丈夫だろうけど・・・あ、そういえばコタツも持ってきてたから使えるかな?あとは、2人のために、マフラーとか手袋くらいは編んでおくべきかな?


「むにゃ・・・おにいちゃーん・・・」

「あれ、千鶴ちゃんおはようーーーって、ありゃ、また寝ぼけてるのか」


そんなことを考えていると、寝ぼけた千鶴ちゃんが足元までフラフラ歩いてくると抱きついてきた。たまにあるのでその可愛さに微笑んでからベットまで運んでもう一度準備に戻る。


「冬か・・・そういえば、遥香さんの誕生日も遠くないよなぁ」


何をプレゼントしようかじっくり考えないといけない。千鶴ちゃんの来年の誕生日プレゼントも楽しみだが、まずは先生の誕生日だろう。今年の大きな行事はそれで終わりだろうし・・・あ、来週の先生の実家への挨拶はもちろん忘れてないよ?


ただ、こうして好きな人にプレゼントを贈るのは、本当に楽しいと思う。今年が終われば数ヶ月後には、先生と千鶴ちゃんと、本当の家族になれるのだから、楽しみで仕方ない。


「って、そうか。クリスマスプレゼントも考えないとな」


千鶴ちゃんはサンタの存在を信じているような節があるので夢を壊さないように演出しないと。とはいえ、同じ部屋に寝てるからあんまり意味無いかもだけど。


「まあ、でもこうしてまた、サンタ役が出来るとはなぁ」


海斗の時はお祖母ちゃんがいた頃は手伝って貰ってやっていた。お祖母ちゃんが亡くなってからは1人でなんとか高学年前まではやっていたものだ。本当はそのままやっても良かったけど、海斗自身が気づいたのでそのくらいで止めた。


まあ、今の子供は聡いからもっと早くにお役御免になるかもだけど・・・まあ、それならそれで、仕方ないな。


子供の成長は、素直に喜ぶべきだろう。


「ふぁ・・・おはよう」


そんなことを考えていると、眠そうに起きてきた先生。俺は思考を切り替えて、本日のスケジュールを計算しながら先生に、いつも通りコーヒーを出すのだった。


なんとなく、こうして朝の時間に色々考えながら作業出来る余裕があるのは贅沢だなぁと思いながら千鶴ちゃんが起きてくるまで2人で雨音を楽しむのだった。



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