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23 大掃除

家電にわか勢なのでご容赦を(^_^;)



「んじゃ、行ってくるなー」

「はい、お昼作って待ってます」


先生、千鶴ちゃんと朝ごはんを食べてから俺は二人を玄関で見送っていた。本当は外まで送りたいところだけど、本日は土曜日。大掃除をするにはもってこいなので笑顔で手をふる。すると、先生は少しだけ目を細めて言った。


「いいものだな、誰かに見送ってもらうていうのは」

「どうしたんです唐突に?」

「いや、お前はエプロン姿が似合うと思ってな」

「ご所望なら裸エプロンで出迎えますが?」

「ちーちゃんの前でそれやったらマジで許さんからな」


ボキボキと拳を鳴らす先生に俺は背筋を正して敬礼した。


「イエスマム!もちろんであります!」

「うん、素直はいいことだ」


そう言ってから今度こそ先生と千鶴ちゃんは出掛けたのだった。





「しっかし・・・予想以上に埃が目立つな」


掃除を開始してから俺は思わずそんなことを呟いてしまう。一応普段使っている部屋は初日から片付けていたが、しっかりと掃除をするとまだまだ時間がかかりそうだ。


「それにしても、先生金持ちだよなぁ・・・」


乾燥機付きの洗濯機に、60インチの薄型テレビ、両開きの冷蔵庫に、IHクッキングヒーター・・・俺がこれまで暮らしてきて見たことないレベルの家電が揃っている。これでまったく家事をしてないというのはかなり勿体ない気もするが、まあ、俺がこれから活用すればいいかと思う。


特に、乾燥機付きの洗濯機と両開きの冷蔵庫は俺の心を激しく揺さぶる。雨の日でも洗濯物を乾かせるメリットは大きい。自宅だと安い洗濯機しかないので庭に干して、雨が降ったら洗濯し直す、なんてことも少なくなかったからなぁー。いや、もちろん天気予報は確認するけど、でも通り雨とか梅雨のシーズンとかの学生だと対応出来ないことが多いからね。


冷蔵庫も大きくて使いやすい。まあ、中身がビールとかしか入ってなかったのはなかなかシュールではあったけどね。先生がなんでこんなに大きな冷蔵庫買ったのか疑問ではあるが。


そしてなんと言っても驚いたのは掃除機だ。


「先生、なんでコードレスのサイクロン掃除機なんて持ってるんだ?」


コードレス、いわゆる充電式のサイクロン掃除機。普通コードを繋げて使う掃除機をバッテリーによりコードなしで自立させて行えるのがコードレス。まあ、サイクロンって時点で驚きなんだけど、コードレス掃除機はかなり新しいやつみたいで吸引力も悪くない。


基本的にアナログで家事をやってきた俺からしたら時代が進みすぎているが、家電が欲しくて幼い頃からその手の情報を収集していたので使い方はわかるという矛盾。まあ、なんだかんだ言って俺は先生の家の掃除が楽しくなってきていたのだ。





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