2 恋愛相談
親友とのやり取りは意外と好きな作者です( ´∀`)
「なぁ雅人。年上の女性との付き合い方のコツってある?」
そう質問すると目の前の親友は俺の弁当箱から奪っていった卵焼きを一口食べてから怪訝な表情で聞いてきた。
「それはどういう意味の質問だ?」
「どうってそのまんまの意味だよ。雅人の彼女も年上だったよね?」
俺の知ってる中で一番恋愛経験が豊富で、なおかつ相談しやすい人物である親友の中条雅人は俺の質問にしばらく考えてから聞いてきた。
「そういえば、お前昨日はどうだったんだよ」
「どうって?」
「黒羽ティーチャーに放課後呼ばれてただろ?大方あの酷い進路希望を出したからなんだろうが・・・今の質問。それと関係あるのか?」
ギクリと鋭い親友に思わず冷や汗が出る。なんなのこの鋭さ・・・これがイケメンの力なのかと内心畏怖を抱く俺に親友はしばらく俺を見てから・・・ため息をついて答えた。
「年上って言ってもいくつの年齢差かによるな。ちなみに俺は今年下と付き合ってるから」
「別れたの?」
「相手にとっては遊びだったらしい。あいつ他に彼氏いたのに俺に告白してきたんだと」
若干イラつきながら自販機で買った苺ミルクを飲む親友。イケメンな親友はかなりモテるらしく、今まで何人もと付き合ってきたが・・・俺が知る限りにおいて長くて半年、早くて一週間という記録がせいぜいだ。まあ、顔はいいし性格もいいからモテるのはわかるが何故別れるのかは色々疑問だが・・・そんなことな口にせずに俺は言った。
「まあ、一応二桁くらいの差があるかな?」
「ほう、黒羽も確か俺らとそれくらい差があるよな」
「・・・こ、子供がいるらしい」
「ほうほう。黒羽も確か子持ちだったな」
「・・・えっと、もしかしなくてもバレてる?」
「その様子じゃマジみたいだな」
チラリと周りを見てから雅人は小声で言った。
「安心しろ。バレると色々面倒だし、お前が黒羽と付き合っていることは内緒にするから」
・・・思いっきりバレてる!なんでイケメンてこんなに頭の回転が早いのかと思いつつ俺は正直に先生との経緯を簡単に話した。すると、雅人は少し驚いたような表情を浮かべて言った。
「しかしお前が黒羽となぁ・・・黒羽って美人だし娘もかなり可愛いらしいから狙ってるやつ多いらしいぜ」
「あ、やっぱり人気なの?」
「まあ、性格が少し男前すぎるが・・・子持ちでそれなら逆にプラスだろうからな」
「ま、雅人も先生はオーケーな感じなの?」
少し不安になって聞くと親友は笑いながら答えた。
「心配しなくても黒羽は好みじゃねぇよ。それに・・・親友の彼女寝取る趣味はねぇよ」
その返事に少しほっとしつつも俺は昨日のことを思い出していた。