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182 一番は決まってる

一番

「大丈夫かな・・・」


水着姿になりながら先に場所取りをして俺は一人で待っていた。カップルや親子連れがそこそこ多いので、そこまで心配する必要はないだろうけど、用心に用心して千鶴ちゃんの着替えは先生に任せたのだ。


本当は俺が面倒見たかったが・・・男の更衣室で万が一ロリコンがいたら千鶴ちゃんの身が危ないので苦渋の決断だ。ちなみに大地は仕事があるので海の家にこもっているらしい。


「おにいちゃーん!」


そんなことを考えていたら先にやってきたのは千鶴ちゃんだった。俺が選んだ可愛いワンピースタイプのピンクの水着を着ておりそのまま俺に勢いよく抱きつくと言った。


「えへへ・・・どうかな?」

「うん、可愛いよ。よく似合ってる」

「ありがとう♪」

「ママ達はどうしたの?」

「えっとね・・・あそこ」


一人で来たのでそう聞くと、丁度こちらに向かってくる三人がいるが・・・異様に目立っていた。まず、水橋さんはスタイルこそそこまで良くはないが、スレンダーでモデルさんのようだった。次に瑠美さんは先生に似ているが、脱ぐと先生より少しだけ細身なのがわかった。


そして・・・


「お待たせ健斗」

「・・・・・はい」

「今の間はなんだ?」


首を傾げる先生。なんとか落ち着くように努力する。混浴までしたんだ。それに最近は少しだけ見慣れてきてるはず。そう思って先生を見ると、黒のビキニが眩しかった。


黒髪に黒いビキニと大人っぽくて色気がある。それを直視してから俺はなんとか落ち着きを取り戻してから真っ先に言った。


「遥香さん。似合ってます。素敵です」

「そうか?そうストレートに褒められるのは照れるな・・・」

「ふふ、お姉ちゃん嬉しそうだね。ところで健斗くん。私達には何も感想なし?」

「そうだね、ナイトくん。是非とも聞きたいな。なんだったら一番好みの水着も聞きたいかな」


その言葉に俺は少しだけ考えてから頭を下げて言った。


「すみません。似合ってはいますが、遥香さんと千鶴ちゃんが俺にとって一番なので嘘はつけません」

「ふふ、やっぱり健斗くんはお姉ちゃん大好きなんだねー。ちょっと妬けちゃうなぁー」

「はるにゃんはいい人を見つけたねぇ」

「・・・あぁ。最高の相手だよ」


そう言いながら俺に微笑んでくれる先生に俺は照れくさくて千鶴ちゃんを見てから聞いた。


「千鶴ちゃん暑くない?」

「うん、だいじょうぶだよ」

「そっか。日焼け止めも塗っておかないとね」


そう言ってから子供用の日焼け止めを塗っておくと、それを見ながら女性陣が微笑ましそうにしていたのが少しきになったが、まあ仕方ないだろう。




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