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170 今夜は一緒に

引っ越しダイジェスト


「えへへ、おにいちゃんのおへやー」


嬉しそうに、新品のダブルベッドで跳ねる千鶴ちゃん。実家ではベッドなど使ってなかったが、この引っ越しを機に買うことにした。新しく俺の部屋になった部屋は、ダブルベッドと机を置いてもまだまだ余裕があるので、本当に広いと思う。


ちなみにダブルベッドを買ったのはもちろん、先生や千鶴ちゃんとも寝られるようにするためだ。


「引っ越しの準備は、えらく早く終わったみたいだな」

「ええ、お陰様で」

「もう、今夜からこっちでいいのか?」

「はい。父さんも同意済みですし、向こうの荷物はほとんど片付きました」


俺にはもう出来ることはないのでそう言うと、先生は微笑んで言った。


「そっか。なら引っ越し祝いでもやらないとな」

「いいですよ、そんなの。それにこれから住まわせてもらうのに貰えません」

「だったら、何か私に頼みたいことはあるか?」

「それは・・・」


そんなのいいですよと答えるのは簡単だったが、俺はお義母さんの言葉を思い出してから頷いて答えた。


「でしたら、今日は一緒に寝てくれませんか?」

「構わないが・・・驚いたな。てっきり断ると思ってたが」

「図々しいかもしれませんが、もっと我が儘になってみようかと」

「さてはアイツの仕業か・・・まあ、構わないか。私はお前の頼みなら断らないし、もっと我が儘になってもいいさ」

「ありがとうございます」


そう言ってから俺は千鶴ちゃんに視線を向けると微笑んで言った。


「じゃあ、千鶴ちゃんも一緒に寝てくれる?」

「うん!おにいちゃんといっしょうれしい」

「ありがとう千鶴ちゃん」


そうして頭を撫でると嬉しそうに笑う千鶴ちゃん。そんな俺達を見てから、先生は少しだけ笑って言った。


「ちーちゃんも一緒なのはわかっていたが、女としては少しだけ複雑だな」

「遥香さんとはこれから先も、一緒に寝られると思ってますから」

「そうだな・・・ま、ちーちゃんがいるなら、襲わないように気をつけないとな」


普通は俺が言うべき台詞なのに、何故か当たり前のように先生が言うので、思わず苦笑してしまう。別に襲われてもいいのだが、あまり簡単に肉体関係になるのは好ましくないので、仕方ない。気持ちの意味でも、先生と結婚するまでは我慢したいのだ。


ただでさえ生徒と教師という複雑な立ち位置なので、それを横から崩壊させられたくはないのだ。なるべく健全な関係を目指す。まあ、それが不自然に見えるなら仕方ない。俺は本気で先生のことが好きなだけなのだ。


そんな感じで、今夜は一緒に寝ることが決まったのだった。





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