163 祖父母はご機嫌
少し投稿遅れてすみません(>_<)
本日2話目です( ´∀`)
「じゃあ、お邪魔しました。健斗、いってくるわね」
お義父さんとお義母さんとの話が終わったようで忙しなく帰る父さん。そんな父さんを見送るとお義父さんが聞いてきた。
「健斗くん。君はお父さんのお仕事についてどう考えているのかな?」
「父が楽しく仕事をしているなら問題ないと思ってます。何よりどんな仕事だって、俺と弟を育ててくれたことには代わりありません。だからいいと思ってます」
「そうか・・・君は凄いな」
そう呟くお義父さん。何かを思い出したかのようにお義父さんは言葉を発した。
「遥香と瑠美が就職する時に、私は本当はあまりいいとは思わなかったんだよ。保育士に教師なんて辛いだけの仕事だからね」
「かもしれませんね」
公務員と言えば聞こえはいいが、このご時世だとそこまで好待遇とはいかないだろう。普通に残業はあるし、モンペや生徒の問題など色々大変で心労が多いだろう。それをお義父さんが危惧するのは仕方ないことだ。
「だが、あの子達はそれぞれの道を進んで行った。私達親は何も出来なかった」
「それは違うと思います」
「ほう?というと?」
「親の役目は子供の成長を見守って手助けすること。お義父さんが働いてお金を稼いだから遥香さんと瑠美さんは今の道を歩めています。それに何もできてなくはないと思います。お義父さんがいたから二人は大人になれたんですから」
そう言うとお義父さんは驚いたような表情を浮かべてから苦笑して言った。
「君は本当に凄いな。本当に高校生なのかな?」
「一応そうですよ」
「けんちゃーん!私は?」
後ろからお義父さんに抱きついてきてそう聞くお義母さん。さっきの話のことだろうと思って俺は頷いて言った。
「お義母さんがいたから、遥香さんと瑠美さんは産まれることができました。それにお義母さんみたいな優しい人だからこそ遥香さんも瑠美さんもあんなに優しく育ったんだと思います」
「うふふ、でしょー!けんちゃんたらわかってるわー」
嬉しそうに微笑むお義母さん。そんなお義母さんに苦笑してから俺は時計を見てから言った。
「そろそろお昼の準備しますね」
「あ、私も手伝うわー。拒否権はなしよー」
「ええ、わかってます。お願いします」
お客さんに手伝ってもらうのは気が引けるけど、それがお義母さんの望みなら仕方ない。それに早く昼飯を作って家事を片付けて千鶴ちゃんの遊び相手になりたいので、悪くない提案なのだ。そうして俺はお義母さんとお昼の準備をするが、お義母さんはかなり手慣れていたので、すぐに終わって昼食をとれたのだった。




