表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

107/813

102 嫉妬と呼び出し

プチ嫉妬


「ふぅ・・・」


瑠美さんと千鶴ちゃんに電話をしてから一息つく。心配だったけどちゃんとご飯を食べていたのは安心した。


「あ、巽くん。さっきはありがとう」


そんな風に安心していると後ろから突然声を掛けられて驚く。相手はクラスメイトの水瀬という女子生徒。驚きつつも聞かれてないことを祈って聞いた。


「何かしたっけ?」

「吉崎達の件だよ。お風呂覗こうとしてたのを止めてくれたんでしょ?」


思いもよらないことに驚きつつも答える。


「礼なら雅人に言ってよ。俺は女子の知り合い少ないから先生に言っただけだしね」

「それでも十分だよ。吉崎イケメンなのに幻滅しちゃったよ」

「まあ、あれは性欲の塊だからね」

「確かに」


そうくすりと笑うと不意に水瀬の後方に先生の姿が見えてどきりとする。先生は俺と水瀬を捉えるとニヤリと笑って近づいてきて言った。


「お楽しみのところ悪いが・・・巽、話がある」

「何かしたの?」

「えっと・・・かもしれない」


俺が他の女子と話しているところを見られたのは確かにやらかしたかもしれない。というか、疚しい気持ちがなくてもこれは先生からしたら面白くないだろう。水瀬と別れてから俺は先生に着いていき教員用の部屋に移動した。


先生方はそれぞれ個室なのでここでなら何を話しても大丈夫だと思いながら先生の言葉を待つと先生は聞いてきた。


「水瀬と仲良いのか?」

「さっきの吉崎達の暴走のお礼を言われただけです。元々千鶴ちゃんと電話したくてあそこに行ったので偶然会っただけです」

「わかっているさ。しかしそれでも私としては面白くないのはわかるよな?」


こくりと頷いてから俺はポツリと言った。


「実は俺も遥香さんと話したかったんです。吉崎達の覗きの件も吉崎が遥香さんの入浴も狙っていたので止めただけです」

「嫉妬してくれたのか?」

「ええもちろん。遥香さんの肌を見ていい男は俺だけですから」


その言葉に先生は少なからず嬉しそうな表情をしたので安心していると、少しだけ考えてから先生は言った。


「とはいえ、私をやきもきさせた罰は必要だな」

「ええ。なんでもしますよ」

「なら私に付き合え」

「晩酌ですか?」

「それもいいな。しかし折角の旅館だからな」


チラリと外に視線を向けるとそこには個室用の露天風呂が。なんで教員だけここまで豪華なのかと思っていると先生は笑って言った。


「せっかくだ。こうして旅館に泊まれたのも何かの縁だろう。あいにくと大きな風呂ではないが一緒に混浴でもしようか」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ