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101 鎮火完了と約束

いつの間にか100話越えてました(^^)ありがとうございます!


「くそぅ・・・裏切ったな健斗」


恨めしそうにこちらを見る吉崎。あの後俺の連絡を受けた先生と女子の手によって吉崎以下数名の男子生徒は男性教諭に説教を受けてから反省文と、明日の班行動のうち半分を補習に回すことで決着を見せた。


例年こういう馬鹿なことをする生徒が一人か二人はいるらしく、教師の行動も慣れたものだった。まさか専用のプリントまで持ってきているとは。


「自業自得でしょ。まあ未遂でもここまで徹底してるのはいいことだと思うよ。冤罪ならまだしも普通に覗こうとしてたんだしね」

「ちくしょう・・・お前は見たくなかったのかよ?モテないお前なら俺の気持ちがわかるだろ?そこのリア充二人と違って」

「いやいや。吉崎もリア充でしょうが。それに俺は好きでもない人の裸なんて見たくないよ」


そう言うと吉崎はしくしくと反省文を書き始めるが代わりに雅人がニヤニヤしながら言った。


「お前は本当に乙女だな」

「うるさいよ。少しだけ出てくる」


そう言ってから部屋を離れる。人気が少ない場所に行くと時間を見てからスマホを取り出して電話をかける。コールは2回ですぐに目的の人物へと繋がった。


『やっほー。健斗くん』

「瑠美さんこんばんは。今日はどうでしたか?」


電話をかけたのは瑠美さんだ。千鶴ちゃんの様子を聞こうと思って電話した。今なら夕飯が終わって一段落する頃だろうと思いそう聞くと瑠美さんは笑って言った。


『いやー、ちーちゃんがあまりにも寂しそうにしてたから色々頑張ったんだけどね。なかなか難しいね』

「ご飯はちゃんと食べてましたか?」

『うん。でも、あんまり美味しくはなかったみたいだね。と、噂をすれば足元に寄ってきたよ。変わる?』

「お願いします」


そうしてしばらくすると馴染みの声が聞こえてきた。


『もしもし。おにいちゃん?』

「千鶴ちゃん。こんばんは。ちゃんとご飯食べた?」

『うん。ちー、にがてなおやさいもちゃんとたべたよ』

「おお。偉い!それなら歯は磨いた?瑠美叔母ちゃんと一緒に寝れる?」

『だいじょうぶだよ。でもね・・・ちー、おにいちゃんとままといっしょがいい』


そう言われてしまったので少しだけ考えてから優しく言った。


「大丈夫だよ。すぐに帰るから。あと、次遠出するときは千鶴ちゃんを置いてかないから。約束するよ」

『うん。やくそく』

「寂しくなったらいつでも電話してきていいからね。俺も遥香さんも千鶴ちゃんのことを大切に思ってるからね」


その言葉に千鶴ちゃんは嬉しそうに頷くが、やはり会えないのは辛いものだと思うのだった。



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