二話(2)親友の話をさせてくれ!
一瞬の静寂が訪れた。教室に入るなり、全員からの視線を感じる。いや普通、俺じゃなくてAクラスのコイツに視線向けるんじゃないのか!?なんで皆して俺の事見つめてるんだ?
「ど、どうかしたのか?」
恐る恐る、クラスメイト全員に聞こえるようなボリュームの声で尋ねたのだが、硬直したクラスメイトからの返答はこない。
「ねぇねぇ真也!これ見てよ!」
俺の前にいた真也の傍に、一人の女子生徒が駆け寄り、自らのスマホ画面を提示している。
俺からそのスマホ画面を見るには真也が前に立っているので未だ状況を掴めずにいる。ただ、明らかに真也がその写真を見て硬直しているのは見てとれる。
ゆっくりと、俺の前に向き直した真也が言った。
「ごめん…、お前の趣味、理解出来ないわ」
「なんで兄弟揃って俺が謎の趣味持ち合わせてる前提で話進んでるの?!」
待て待て待て。なんだその真也の「えっ?お前、無自覚で発揮された趣味なの…?」みたいな新事実を知った衝撃的な表情は?!意味わかんねぇよ?!
「ちょ、待て真也。俺いまいち話が掴めねぇよ?!」
「あー…、ごめんな蓮。俺、お前の事救えねぇわ」(失笑)
「なんなんだよその笑いわぁ?!」
言いながら、笑いを堪えられずに吹き出している真也に殺意が芽生えそうになったぞ俺。
「あー悪ぃ悪い、これ見てよ」
そう言って真也は、自分の胸ポケットからスマホを取り出した。そしてものの数秒でスマホの画面には、今し方真也に女子生徒が見せていた写真がスマホ画面には表情されている。
うん、待て?これって、これって…!
「お、俺じゃねぇぇぇかぁぁぁああ!!!」
俺の叫び声が校内中に響き渡ると同時に、朝のホームルーム終了のチャイムの音も響いた。
これで748字なんですね。もっと情景描写や会話文を盛り込むべきでしたね()