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意外なドッキリ
運転室に入るとまずはエンド位置を前にした。
ATSのベルが沈黙を破るように運転室に鳴り響く。
その後キーを差し込みレパーサーハンドルを前に、前照灯を点灯させいったん外に出て前照灯のチェック、その後TIMSを設定、スタフ差し込み。ざっと運転前の作業はこんなものだ。あとはブレーキテスト、
ブザー試験を終えれば発車時刻まで待つだけだ。
車掌からブザー試験と乗務員間連絡電話の感度確認のためブザーが鳴った。それにこたえるようにブザーを打ち受話器を取った。
車掌から
「こちら車掌です。ブザー及びマイク感度良好でしょうか?どうぞ」
という電話が入った。本宮はいつもより高いアニメ声といわれる声を出して、(もちろんドッキリのつもりで)
「はーーい!感度良好!異常はありまっせ――ん!」
と返した。
車掌は驚いた声で
「っちょ、何ですか!!」
と聞かれた。
本宮は
「うわーい!ドッキリ大成功!」
と言った。
車掌はあきれた声で
「あっ、はいそうですか」
と言った。
宇都宮運転所では、本宮のこのようないたずらっ子のようなところが本宮のトレードマークとなっている。
なんか、話、短くね?