届け物
やはり死んでいる
分かってはいたけれど
途端心にどんよりとした重いものが降りかかってきた
死を確信してしまったからだろうか
眠っているだけと誤解をしていれば良かったそしてすぐさま警察に連絡をすればよかったのに
後悔先に立たずとはこの事だ
顔から視線を逸らすと手の中には赤い封筒のような物を握っているのが見えた
また手紙か?
夏目の手から封筒を抜き取った
後から軽く挟ませただけのようで簡単に抜き取れた
警察を呼ぶ気なら触らなければ良いんだけどなんとなく気になって手紙を手に取ってしまった
犯人が挟んだものだとしたら、何か手掛かりが残されているだろうか?
ハートマークのシールを剥がし中身を確認すると女の子らしい花柄の便箋が入っていた
赤い文字で何か書いてある
依君へ
久しぶりだね私の顔思い出してくれたかな?瀬名君とはあまりお話した事がなかったから分かるか不安だったんだけど思い出してくれたと信じています
開けてビックリしたよね、私も同じ立場だったら絶対驚いてたと思うもの
しつこいようだけど本当に驚かせてごめんなさい
そしてここからが本題なのですが
私、貴方の為に死にました
死因は自殺。あまり傷が残らないようにしたんだけどどうかな?
私はねずっと前から瀬名君の一部になりたいと思って見ていたんだよ
瀬名は気付いてくれなかったけど、
あっ誤解しないでほしいんだけど別に責めているわけじゃないからね!
これから書くことは私の最初で最期の一生のお願いなんだけれど
聞いてくれると嬉しいな
もし、ダメなようならいいの無理にとは言わないわ、拒否権は依君にあるから
私の引き取り方法を書いておくね
桐の箱の蓋に真空パックが貼り付けてあります。中にはオブラートが入っていてそれに電話番号が書いてあるからそこに連絡してください
オブラートは連絡後溶かして捨ててくれると助かります。
それで肝心のお願いなんだけどもし聞いてくれるならば
どうか私を食べてくださいませんか?
依君の事が死ぬ程大好きなの
心の底から愛してるわ
だから
食べてもらって少しでも依君の記憶の中に残りたいな
2xxx年9月10日 夏目 叶より
手紙を見て俺は唖然とした
自殺?食べろ?愛してる?
普通に考えてどうかしてる内容だ
好意があったのは文面から理解できるが
ただ、自ら死んで死体を送りつけてきて私を食べてくださいって大分ぶっ飛んでるだろう
物理的すぎる
だが手紙のお陰で確信できるものが2つ見つかった
1つ目はぶっ飛んだ夏目の計画には第三者介入がある事だ
初めの手紙には処理がしてあると書いてあったし、引き取りの電話番号も、きっと第三者に繋がっているのだろう
とりあえず今出せる納得できる予想はこれしかない
それと、もう1つは夏目が俺を
食人鬼だと知っていた事だ。




