届け物
中に入っているものを見てクッと息が詰まった
死体だ
桐の箱の中身の正体は女の子だった
箱の中に収まるように体を縮め、体育座りするかのように彼女はそこに存在していた
しかも知らない奴などでは無く
「夏目...」
中学生の頃同級生だった夏目 叶(ナツメ カナウ)
美少女で有名で名前を聞かない日など無かったくらいだ
優しくて可愛くて人懐こい笑顔に皆夢中だった彼女の周りにはいつも人が沢山溢れていたっけな
その時俺は学校中を騒がせる程の美少女夏目叶に、全く興味がなくて関わったこともなければ話したことも無かった
たまに廊下で姿を見かけた位なものだ
しかし、そんな彼女が何故死体となってここにいるんだろうか
何者かに殺された後放置でもされたのか?そしてわざわざ俺の家にラッピングして置いていったと?それとも...
色々な憶測が頭を過るがいまいち納得ができなかった。
でももし殺されていたとしたら血が出てたりするんだろうか
それはまずい!!
確認の為に箱の端に手をかけ中を覗き込むと手紙に書いてあったように白いワンピース姿の夏目、表情はとても穏やかだ
外傷は無さげに見えるし、血の匂いもしない...良かった
だが死後数時間は経過してるのだろう
夏目の白い肌には紫斑が出始めていたが、顔には死に化粧のお陰なのか紫斑は見えなかった
頬が薄いピンク色に染まっていて、唇も赤く色づき色っぽい
そう思うのは不謹慎だろうか
「夏目...」そっと頬に触れると体は氷のように冷たかった。




