届け物
これは悪戯にしても質が悪いな
顔も知らない見知らぬ人間に重い狂気的な愛を押し付けられ、挙句バカでかい箱ときたもんだ
この流れだと嫌でも先が予想できてしまう
...嫌だなぁ
開けたくないなぁ捨ててしまおうかなぁ
今ならまだこの現状から逃げられる気もするが
でも...箱を見ると何やら異様な空気を放っているような気がした
中には何が入ってるのだろう
そんな好奇心が湧いてくるのが人間の性だ
怖いもの見たさ、勇気を出して開けてみるか?
暫くの沈黙の後
......開けよう!意を決してリボンに手を伸ばした
恐怖が好奇心に負けた瞬間である。
リボンの端を引っ張るとゆるりと解け床に落ちた
緊張するなぁ
宝箱を開ける子供のような気分だ
沸き立つ好奇心を抑えつけながら、恐る恐るフタを開けると
ガボ
「うわっ!」
開けた瞬間冷気が漏れ出してきた
びっくりした!どんだけ保冷剤入ってんだよ!
暗い室内中、目を凝らして箱を覗くと箱の中にはびっしり保冷剤が貼ってあった
ただの箱ではない、クーラーボックスのような頑丈な作りをしていた
箱は二重構造で真ん中には大きな桐の箱が入っている
何か棺のような印象を受けた
徐々に嫌な予感が加速してくる
頭の中で開けるな!止めろ!後悔するぞ!と理性の制止の声が聞こえるが溢れ出した好奇心は止まることを知らず、
そっと桐の蓋を開けると甘い匂いがさらに濃くなった。




