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1食目 唐揚げと目玉のカプレーゼ
こうも長らく食人鬼をやっていると感覚が麻痺してくる事が多い
発ガン性云々より気にすべき点は人間、愛する人を殺し食用としている事だ
初めは躊躇う事もあったが一線を越えてしまえばどうって事はない
案外順応してしまうもので
あぁ、こんなものかって程度だ。
疑われたら困るからある程度殺人には時間を置くし好きな人は見定める
安易に気の向くまま殺していたらすぐに足がつくからだ
なのに....
箸を止め目の前の夏目の残骸を見つめる
上手く行っていた筈なのに何故夏目にはバレてしまったんだろう
「なぁ....夏目?」
目の前の肉巻きに問いかけても炭がプスプスと音を立てるだけで返事は返ってこなかった。