5 ぼったくりメロンパン
転生してから丸一日が経った
ぐっすりと寝て混乱を解した俺は、今過去最大の悩みに直撃している。
「メシ····何にしよう····」
そう、飯が決められないのだ。
発光体····多分ダンジョンコアであろうソレの、検索バーを眺めながら考える
メシ····何にしよう·····。
ぐー、と俺の腹が鳴る。
だが肝心の脳みそは未だ葛藤の最中にある。
パンか····米か····。
いや、コーンフレークでも····だがそうなると牛乳も買うしか····。
くそ····栄養が足りない····。
とりあえず頭を回さなければ····。
俺は糖分を摂取するためにとりあえずメロンパンを買った
高かったが、美味しかった。
1000Pである。
現在の残高はこれで3300になった。
残りポイント数[3400P]
ん?3400?
····3300じゃないのか?
まぁその前に飯だ。
俺は飯を何にするか悩もうと思ったが、あまりお腹が空いていない事に気づき、考えるのをやめた。
何故腹ぺこじゃないかって?メロンパンを食べたからである····。
3400·····。
100増えてるな。
!なるほど。
自然回復か!
糖分摂取した俺の脳みそによると、この余剰の100ポイントは自然回復····まぁ要するにダンジョンからの供給だ。
1日で100P、10日で1000P自動でポイントが溜まる訳だ。
そしてダンジョンマスターはそのポイントを使って生活したりモンスターをダンジョンに配置したりするのだろう。
まてよ····?
俺は今朝飯に1000ポイントを使った。
····このままだと資金繰り、ヤバくね?
·····。
···寝るか。
俺は寝ることにした。
何故なら寝ていれば昼飯代を節約出来るかもしれないからだ。
やはり糖分を摂取した俺は冴えてる。
さぁ寝よう!
地面に敷いた布団に入って目を瞑る。
「おやすみ〜····」
····が、眠れない。
たっぷり寝た後なので、眠れないのは当然である。
ふむ····。
俺は布団に入ったままやるせなく天井を見つめた
····眠くない。
そこで俺は閃いた。
そうだ、睡眠薬を飲めば良いんだ。
やはり俺は冴えてる。
飛び起きてダンジョンコアを操作する
‹アイテム›
・睡眠薬10錠«5000P»
・安眠ポーション5瓶«4000P»
残りポイント数[3400]
俺は渋々布団の中に戻った。
····が、当然眠れる訳もなく、仕方なく天井を眺めるも、光る鉱石が埋め込まれている以外に特筆すべき点は無いので、余計に目が冴えてしまう。
する事がないので、‹アイテム›項目でウィンドウショッピングをすることにした。
調べるのは玉座である。
····特に意味は無い。
‹アイテム›
・玉座〔木〕«200P»
・玉座〔鋼鉄〕«500P»
・模様の玉座«2000P»
・王の玉座«10000P»
etcetc·····
どうも玉座にも色々ある様だ。
お値段もピンからキリまで様々である。
龍王の玉座«600000000P»·····バリ高ぇ。
龍王は玉座にこだわるお方らしい。
でも玉座かぁ····。
俺って一応ダンジョン運営者····つまりダンジョンマスターか。
って事はこのダンジョンを踏破する冒険者が最後に戦うのって俺じゃないのか?
そん時は流石に地べたに布団はキツイなぁー。
だっていよいよダンジョンのラスボスだ、って気合い入れて扉開けたら布団に寝っ転がってる俺がいるんでしょ?
かわいそうに····。
まぁ何はともあれ、今はまだ冒険者が来る時ではない。
その時に考えればいい話だ。
冒険者と戦うつもりも無いしな。
気を取り直して布団を被る。
呼吸を整えてしばらくすると、俺の意識は夢の世界へ入っていった。