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2 アァ、放り出されて、異世界。


ピチョン····ピチョン·····


何処からか水の滴る音が聞こえる。


「んん?····あぁ·······」


寝ぼけながら出したうめき声が、洞窟特有の反響を残して消えていった。


····転生したのか·····?


辺りを見回す


プラネタリウムの様な心地よい薄暗さの中、俺は倒れていた。


洞窟はそこまで広くはなく、天井の所々にぶら下がった鍾乳洞からは水が滴っている


広さは····。

ちょっとした体育館って所か·····。


出口や、道の様なものは見えない·····。

完全に閉鎖された空間みたいだ。


そして普通の洞窟と決定的に違うのは、壁だ。


壁が光っている·····。

そう、壁が光っているのだ(確信)。


壁だけじゃない、天井の鍾乳洞が無い部分にも光る鉱石の様な物が埋め込まれている。


幻想的な風景に見とれていると、背後から差す淡い光に気がついた


「うわっ、何だこれ·····?」


中に浮かぶ正八面体(?)。

薄い黄緑色の光を放ちながらフワフワと浮いている。


これって、触っていいのか?


恐る恐る右手で謎の物体に触れると、突如ウィンドウが浮かび上がる


「うわぁ!?」


す、すげぇぇぇ!!異世界だ!

俺は今猛烈に感動しているッ!


謎の物体と同じく薄黄緑色をしたウィンドウには、2つの項目が並んでいる。


えーとなになに·····《ダンジョン拡張》、《ポイント交換》。


····なるほど·····。

どうやらここはダンジョンらしい。


ウィンドウの右端には残りのポイント数と、ご丁寧に時間まで表示されている。


残りは····10000P····か。

多いのか少ないのかイマイチ分からんな。


「綺麗だなぁー····」


チカチカするウィンドウから寝起きの目を反らして、洞窟を眺める。

光る鉱石が綺麗な光を放っている。


異世界····か···。


「それでは参ります、俺で···アァ放り出されて、異世界。」



アァ〜、俺は今年で18歳ぃ〜。

ハゲ坊主のハゲ申す事には、はァっ(合いの手)!俺は琵琶湖で溺れ死にィ〜ソイヤァッ。

あ"ぁ"ぁ"〜〜〜〜放り出されてェ〜〜〜異世界ィィィィ~~~!!



歌い終えて、天井を見上げる。


あぁ、瞼の裏にハゲ坊主が見える·····。


·····。


さて、話を進めよう。

まずは····《ダンジョン拡張》からだ。


ウィンドウの中で光る項目をタップする



ダンジョン拡張

‹ダンジョンサイズup›«5000P»

‹ダンジョン階層追加›«5000P»



なるほど、‹ダンジョンサイズup›は単純にダンジョン全体のサイズを広めるのだろう。

そして‹ダンジョン階層追加›でどんどん深くしていくって訳か·····。


ん?って事は····。

·····もしかしなくも俺、ダンジョンマスター?

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