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14 ダンジョンマスターはツラいぜ


1ヶ月が経った──────



「よっしゃぁぁぁーー!」



残りポイント数[10000P]



ようやくポイントが貯まったのだ。


「くぅ〜」


長かった····本当に長かった····。

····いや、ホントに長かったよ?

ホントだからね?


世のダンジョンマスターは皆こんな地獄を味わっているのだろうか。

なんかだんだん腹たってきた。

····はげ坊主め、次会ったら殴ってやる。


まぁ何はともあれ、これでダンジョンの階層を追加できる。


階層追加に5000P·····10,000ポイントが貯まるまで待ったのは、同時に‹ダンジョン拡張›もしようと思ったからである。


何故かって?

これを見てくれ·····。


俺が多少の悲しみを湛えた目を向けた先には、ぴょこぴょこ跳ねる8匹のスライムがいた····。


そう、スライムが分裂したのだ。


朝起きたらスライムが二匹になっていた時は驚いたものだ。

例えるならおやつに食べようと思ってたチョコが全部ヘーゼルナッツに変わっていた位の衝撃を受けた。


その後、2匹になったスライムは4匹に、4匹になったスライムは8匹へと分裂を繰り返して今に至る。

まぁ何が言いたいかというと·····。


····洞窟が狭くなってきたのだ。


考えてみて欲しい、スライム8匹とそこそこデカいゴーレムが布団の周りをウロウロしているのだ。

いくら体育館並に広くても何か嫌だ。


それにこれだけ広いんだから散らばって過ごせば良いのに、皆何故か布団の周りに集まってくるのだ。


何度かスライム達を2階層目に運ぼうとしたが、捕まえようとした瞬間に俊敏な動きをし始めるのだ、やってらんないぜ····。


ゴーレムはあまり動かないが、如何せん岩でできているので、動く度に岩が擦れる音がする。

擦れて削れれば音が収まると思いきや、何とまさかの自動回復機能付きのゴーレムだったようで、今もなおゴリゴリ音を立てて歩いている。


何ともやり切れない世の中だ。

ダンジョンマスターは皆こんな悩みを抱えているのだろうか?

なんだかセラピーでも開きたい気分だ。


·····。


なんかダンジョンを拡張してもあんまり解決にならない気がしてきた····。

でもしょうがない····ダンジョンのレベルを上げていけば出来ることも増えていくだろう。


今は雌伏の時·····!



「という事で‹ダンジョン拡張›と‹ダンジョン階層追加›!!」


ダンジョンコアが眩い光を放ち、地面が揺れる。


ダンジョンの成長が始まった─────





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