第三話「どんぶらこ」
むかし、むかし、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山にしばかりに、おばあさんは川に洗濯に行きました。
すると、川上から大きな桃が「どんぶらこ」「どんぶらこ」と流れてきました。
おばあさんがさっそく桃を拾おうとすると、もう一つ桃が「どんぶらこ」「どんぶらこ」と流れてきました。
驚いたおばあさんが上流の方を見てみると、なんと後から後から大量の桃が次々と「どんぶらこ」「どんぶらこ」と流れてきているではありませんか。
これではどれに桃太郎が入っているかわかりません。
どうしようどうしようという間に、あっという間に日は暮れ、心配して探しに来たおじいさんも、川にやってきてびっくり。
「ばあさん!とりあえず一つずつ拾って割ってみよう」
そこで、おばあさんとおじいさんは、ももを一つ拾うと、おじいさんが持っていたナタでその場でさっくり割ってみました。
すると、それはただの桃でした。食べてみると、とても美味しい桃でした。
しゃりしゃり食べると、また一つ拾い、またしゃりしゃり食べるとまた一つ拾い、また一つ拾う。
繰り返しているうちに、おじいさんとおばあさんはお腹がいっぱいになりました。
桃はまだまだ次から次へ流れてきます。
仕方がないので、次は明日にしてその日はもう家に帰りました。
翌日も二人で川に行くと、やっぱり大量の桃が「どんぶらこ」「どんぶらこ」と流れてきていました。
おじいさんとおばあさんは、また拾ってはしゃくしゃく食べ、拾ってはしゃくしゃく食べ、そしてお腹がいっぱいになるとその日は帰りました。
また次の日も、また次の日も同じでした。
いつの間にか、その川は「どんぶらこの川」と呼ばれるようになり、おじいさんとおばあさんはいつまでも桃をしゃりしゃり食べ続けたそうです。
おしまい




