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この世界何かがおかしい

いつもの日常、僕は普通の高校に通っている普通の高校2年生だ。

そんな生活に飽き飽きしていた。だから僕はこう願った、前に少しだけ見たアニメの世界みたいに

「こんな退屈な世界じゃなくて、もっと女の子に囲まれるようなハーレム世界になってくれたらいいのに」

・・・なんてな、こんな願いが叶うならとっくのとうに願ってるよ。馬鹿馬鹿しい。

学校が終わり家に帰ろうとしたとき友達の智也に、

「今日暇?みんなで遊ぶんだけど一緒に遊ばない?」僕は正直友達である智也があまり好きではない。

むしろ嫌いなほうだ

あのことがあってから。

あのことを説明しよう、智也とは幼稚園から高校までずっと一緒の学校に通っている、いわゆる幼馴染というやつだ。智也は成績優秀、スポーツ万能、容姿も男の僕が言うのもなんだけどかなりのイケメンだ。

それに対して僕はというと、成績は普通、スポーツは苦手、容姿も普通だ。1年と確か3か月くらい前の春だったかな、僕には好きな女の子がいた、同じクラスの美咲という女の子だ。成績は普通、スポーツも普通、容姿も普通である、そんな女の子だった。

なぜ好きになったのかというと、彼女は泣いていた。入学式の日早く帰ろうとしたとき、彼女のことを見つけた。彼女は静かに泣いていた、誰にも見つからないように泣いていた。そんな彼女を見て、

・・・なぜだろう、好きになってしまっていた。

家に帰って本を読んでいてもさっきの彼女のことを何度も思い出してしまう。

彼女のことをもっと知りたい。そう僕は思った。

そう思ってから数ヶ月がたった。ようやく彼女と少しずつ話せるようになってきたある日、僕は聞いてみた聞かなかったほうがよかったのかもしれないけど。

「入学式の日、何で泣いていたの?」

彼女は、顔を赤くして「見てたのー?」と言った。どうしても理由を聞きたかった。

彼女はこう言った、「智也君に一目ぼれして告白したの、でも振られちゃって。人生初の告白だったから涙がこみ上げてきたの」

それを聞いたとき僕は、やっぱり智也は俺がほしかったもの全部持っていくなぁ。そう思った。

僕の好きな女の子を泣かした。そんなたったひとつの理由で親友であり、幼馴染で付き合いの長い智也のことが嫌いになってしまった。

話を戻そう。

「ごめん智也、今日忙しくて遊んでる時間がないんだ。誘ってくれてありがとう」

「そっか・・・。それなら仕方ないか、また今度誘うよ!」

僕は何度誘われても一緒に遊ぶ気はないけど。智也は手を振りながら教室を出た。

僕も教室を出た、いつも歩いている帰り道。何も変化がないいつもの道だ、やっぱり何か小さなことでもいいから変わったりとかしないかなぁ。

とか何とか思っているうちに自分の家についた、いつものように帰ったら手を洗い、晩御飯を食べ、趣味である読書をし、お風呂に入り、また本を読むといういつもの日課を繰り返していた。

しかし、今日はいつもの日常とは少し違い彼女のことを考えていた。今日智也と話をしたからだろうか。

思い出すと、胸が少しむかむかし始めた。やはり嫌いなのだろう。

忘れてさっさと寝てしまおう、親におやすみと挨拶をしてから布団に入るとすぐ寝てしまった。いつもだったらもう少し起きているのに。疲れてしまったのかな。

朝起きると、目覚まし時計が鳴っていた、なんか今日は目覚めがいいななんでだろう。

まぁいいやとりあえず起きて準備をしよう。そう思いベッドから立ち上がろうとしたとき何気なく横を見た

そしたらなんかベッドが膨らんでる?そう思い毛布をめくるとそこには女の子が1人寝たいた。

僕は声になっていない声で叫びあがった、そうすると彼女は起き上がった。

何か見覚えがあるぞ朝だからかな思考があまり働かない、でもすぐにわかった。

彼女は現在進行形で僕が好きな女の子。美咲だ。

すぐにリビングに行って親に聞いた、「何で彼女が僕のベッドで寝てるの?!」

「なんでって、自分の幼馴染じゃないの。昨日ゲームかなんかしててそのまま寝ちゃったんでしょ。寝ぼけたこと言ってないで早く朝ごはん食べちゃって、片付けられないでしょ。」

美咲が当たり前のようにリビングまで降りてきた。

「おはようございます。おばさん」

「おはよう美咲ちゃん、朝ごはん食べてくでしょ?」

当たり前のように会話している僕がおかしくなったのだろうか。そうかこれはきっと夢なんだ夢ならきっともうすぐ覚めるだろうそして夢ならば何をしても大丈夫だろう。彼女に聞いてみた。

「俺らっていつもこんな感じなの?」

「うん。そうじゃん、何言ってるの?」

頭がほんとにこんがらがってきた、俺どうかしたのかな、俺がおかしいのかな。

「早く学校行きなさーい、遅刻するでしょー!」

時間がギリギリだ、やばい!

早く行こう、彼女がそう言った。玄関まで一緒に行くと親がお出迎えをしてくれた。

「気をつけて行ってらっしゃいねー」

「行ってきます」

玄関を出て外に行くと、耳元で彼女は、

「これからもよろしくね」

彼女は笑みをこぼしながら言った。

                                         1話終

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