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ウチとミーにゃんのお喋り話  作者: にゃん丸
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第六十六話『ネコダマより愛を込めて、にゃん』

 第六十六話『ネコダマより愛を込めて、にゃん』


「ネコダマにゃん。

 それぇっ! 膨らむのにゃあぁん!」

 ぷわああぁぁっ。

「うわっ。みるみる間に大っきくなっていくわん」

「これぐらいでいいにゃ。いやあ、久々に造ったのにゃん」

「なぁんか懐かしい、っていうか、

 ふふっ。相も変わらず、でっかいミアンの顔なのわん」

「さぁミーにゃん。この中に。

 ウチのあとに続いて入れば、ネコダマは壊れにゃいのにゃん」

「ええとぉ、まぁミアンがそういうのなら」

 ぐわぁん。

「あっ、口が開いたのわん。

 そうかぁ。『ここから入れ』ってことなのね。

 でもなぁ」

 じろじろ。

「アタシたちを食べる気満々なあの顔。

 まるで、『さぁ早くウチを楽しませるのにゃん』とかいっているみたい。

 どうにもしゃくでならないのわん」

「ミーにゃん。にゃにをぶつくさいっているのにゃ?

 早く行こうにゃん」

「えっ。

 あっ、そうね。そうだったわん。

 うん。行こうわん」

「にゃら、ウチから」

 ぴょおぉぉん!

「しょうがない。アタシも食べられてあげるわん」

 ぱたぱたぱた。

 ぺろりっ。


 ぴたっ。

「ミクリ。ふたりともネコダマの中に入ってしまったですよぉ」

「ちえっ。一網打尽のはずだったのになぁ。

 もっともぉ、霊網でネコダマごと絡めとったから、

 逃げられる気遣いはまずない、とは思うけどね。

 でもこのままだと、当分は『にゃめろん』を奪えそうにないや。

 困ったもんだ」

「ネコダマって思いのほか、頑丈でありますからねぇ。

 物的にも霊的にも」

「霊力を目一杯拳に集中させて殴れば、壊れることは壊れると思うよ。

 だけどねぇ」

「霊網をつけたままでは無理でありますよねぇ」

「そうなんだ。

 といって霊網を消しちゃったら、

 壊れた瞬間、ぱぱぁっ、と逃げちゃうだろうしぃ」

「難しいところでありますねぇ。

 一体どうしたら……あ、あ、あ、あ」

「うん? どうしたの、ミムカ君」

「あ、あれを!」

「あれって?」

 くるっ。



 ごそごそ。ずぼっ。

 ごそごぞ。ずぼっ。

「ふぅ。にゃんとか出られたのにゃん」

「どうやら逃げおおせたみたいなのわん」

「やっぱネコダマの下から地中に潜ったのは正解にゃん。

 いくらも進まにゃいうちに、空洞に出くわしたもんにゃあ」

「アタシとミアンだもの。幸運の女神さまがついているのわん」

「イオラにゃん?」

「ああああああああれかぁ」

「ミーにゃんったらぁ。

 開いた口が塞がらにゃい。

 じゃにゃくって、

 開いた口を塞ぎにゃさい。

 でもって、も一つ苦言を呈するのにゃん。

 創造主のことを『あれ』と呼ぶのは、いかが、と思うのにゃけれども」



「ミクリ。ふたりとも脱出してしまいましたですよ」

「手品まがいな技をやってのけるなんてねぇ。

 しょうがない。こうなったら」

「どうするつもりなのでありますかぁ?」

「決まっているじゃない。

 逃げられたのなら追い駆ける。それが今のボクらの立ち位置だよ」

 たったったったったっ!



「ミアン、ミクリンたちが追い駆けてきたのわん」

「みたいにゃ」

「さぁぐずぐずしてはいられないわん。

 さっさとゴールへ向かおうわん」

「その前ににゃ」

 ぷわああぁぁっ。

「ネコダマをもう一個造って地面に置いた……はて?

 どうするつもりなのわん?」

「奇跡のシンフォニーを聴こうと思ってにゃ」

「奇跡のシンフォニー?」

「ネコダマ二つに加えて霊網も参加、という、

 かつてにゃい壮大にゃスケールの夢の競演。

 奇跡と呼ぶに相応しい組み合わせから生まれた感動の協奏曲にゃん」

「ミアン。ひょっとして頭おかしくなったわん?」

「生まれつきにゃん。にゃはははっ」」

「そうかぁ。生まれつきのアホかぁ。きゃはははっ」

「にゃはははっ」

「きゃはははっ」



 ばりばりばりばりばりぃっ!

「ぐがああぁぁっ!」

「うおああぁぁっ!」


「なぁるほどね。二つのネコダマをシンクロさせることで、

 片っ方に絡まっていた霊網を、もう片っ方へと延ばしたんだ」

「一網打尽にするつもりが、逆に一網打尽とにゃってしまったのにゃよ。

 まさに一寸先は闇。哀れにゃもんにゃ」

「このあと、どうするつもりなの?

 負けを認めさせて助けてあげるわん?」

「下手に助けて、二組同時に襲いかかられたら厄介にゃ。

 にゃもんでゴールするまではこのままにしておこうにゃん。

 にゃあに放っておいても大丈夫にゃ。

 もちっと経てば霊網にゃって弱まるにゃろうし、

 そうにゃれば自由の身とにゃるのに違いにゃいもん」

「おまけにあのふたりは『強敵組』ときたわん。

 心配するだけムダかもね。

 なら、ミクリんたちのことはミクリんたちに任せるとして。

 アタシたちはそろそろゴールへ……おぉっ、と」

「どうしたのにゃん?」

「ねぇ、ミアン。とにもかくにも敵の一つは潰したんだからさぁ」

「あれをやりたいのにゃん?」

「もち、なのわん」

「にゃったら、いつものようにミーにゃんが音頭をとってにゃ」

「うん!

 じゃあ、いっくよぉ。せぇのぉっ!」


『ばんにゃあい! ばんにゃあい!』


《ゴールは近し。残りの敵もあと一つ。でもやっぱ、つづくのにゃん》


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