第四十七話『あれこれ話パート3にゃん』
第四十七話『あれこれ話パート3にゃん』
《あれこれ話の三連発にゃ。最後までおつき合いのほどよろしくにゃん》
「ミーにゃん。ウチらの世界はにゃ。
まぁいってみれば、ピザみたいにゃもんにゃ」
「これまた妙なことをいい出したものわん」
「ほら、あれって、
一枚の真ん丸生地の上に、いろぉんな具が乗っかっているにゃろう?
にもかかわわずにゃ。
得もいわれんばかりの見事にゃる味のハーモニーを醸し出しているじゃにゃい。
ウチらもおんにゃじにゃ。
動植物や霊体にゃど、ありとあらゆる種が入り混じって、
なおかつ性格もさまざまというのに、破たんへと至らにゃいでいられるという、
まっこと絶妙にゃまでのバランスの元に共存しているのにゃもん」
「へぇ。たとえようと思えば、どんなモノにでもたとえられちゃうのねぇ。
だけどさぁ。
それと、アタシの食べるピザが用意されていないのと、
どういう関係があるのわん?」
「焼きたい具があってもにゃ。
ピザ生地の上に並べられていにゃければ、一緒には焼かれにゃいのにゃん。
それとおんにゃじにゃ。
大体にゃ。
どこへ行ったのか?
いつ戻ってくるのか?
誰にも伝えることにゃく、どこぞへと飛び出したご仁がにゃ。
『アタシのはどこぉっ! どこにあるのわぁん!』
にゃどの文句を叫ぶこと自体、そもそもおかしいとは思わにゃい?」
「それは……」
「おまけににゃ。にゃんといってもこれはピザにゃん。
高温で焼かれたモノを直ぐに取り出して、ぱくっ、と食いつく。
でもってアッツアッツの中、ピザをかみにゃがら引っ張るとにゃ。
とろぉり、と、とろけたチーズが、にゅがあぁぁ、と延びていくのにゃん。
あの粘っこさが、『焼かれたピザ生地と具』に絡まってにゃ。
口の中へと放り込まれた、じゃにゃい、舌の上にのせられた際のあの感覚。
ううぅん。にゃにものにも代えがたいものがあるのにゃん。
にゃもんで、ネコ舌のウチもアッツアッツを我慢してほお張るのにゃん。
冷めてしまっては興ざめにゃのにゃん」
「だから、用意していなかった……かぁ。
いや、アタシが出かける時には、まだピザの『ピ』の字もなかったからね。
いつものように、なにもいわず出かけちゃったんだけどさぁ。
でもまぁ良く良く考えてみたら、これっていいわけでしかないのわん。
やっぱアタシがいけなかったの。
ひとことでもいいから、、なにかいっておくべきだったのわん」
「うんにゃ。判ってくれてにゃによりにゃん」
「ふぅ。しょうがないわん。今日のおやつはあきらめ」
「にゃくてもいいのにゃん。ほらぁっ」
ぐわん。
「なんと!
いつ壊れてもおかしくない、古代のおんぼろオーブンの中にぃ……、
いつ焼かれてもおかしくない、ピザが一枚置いてあるのわん!
でもでもでもでも、どうしてなのわん?」
「今いったじゃにゃい。
アッツアッツをほお張らにゃくては興ざめにゃと。
にゃもんで、『あとは焼くばかり』までの準備をして待っていたのにゃん」
「ミアン……」
「どうにゃ? 食べてもらえるのにゃん?」
「うん! もちろんなのわん!」
「にゃらばっ」
ぷちっ。
《悩むにゃあ。アッツアッツをほお張りたいしぃ。でもネコ舌にゃしぃ》
「ミーにゃん。
ネコの心もまた、ネコの目のように変わるのにゃん」
「だからって、どうして歯を磨く気になったのわん?」
「そういうお年頃にゃん」
《虫歯には気をつけにゃいと。ごしごし》
「ほら見て。アタシの瞳の中にミアンが映っているでしょ?」
「本当にゃ。ウチがぁ……ふにゃん!」
ばたん!
「ど、どうしたのわん?
そんなにも目を大っきく見開いたまま、ぶっ倒れて」
「映っていたウチの瞳にもミーにゃんが映っていてにゃ。でもって、
そのミーにゃんの瞳にもウチが映っていてにゃ。でもって、
そのウチの瞳にもミーにゃんが映っていてにゃ。でもって、
そのミーにゃんの瞳にもウチが映っていてにゃ。でもって、
でもって、でもって、でもって……」
ぶくぶくぶくぶくぶく。
ばたっ。
「あちゃあ!
口から泡を吹いたまま気を失ってしまったのわん。
ミアァン! ミアァン!」
「…………」
「ダメわん。ぴくり、とも動かないのわん。
これこれこういうことがあるから、
不用意な発言は慎まないといけないのにぃ。
判っていたはずなのにぃ。
ふぅ。やれやれ。後悔先に立たず、とは良くいったものわん。
またまた、『口は災いの元』をやらかしちゃったのわぁん」
《ミアンが気を失ったもんで、今回はこれにて打ちどめなのわん》




