表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウチとミーにゃんのお喋り話  作者: にゃん丸
141/1000

第百四十一話『あれこれ話パート22にゃん』

 第百四十一話『あれこれ話パート22にゃん』


《にゃせばにゃる。にゃさねば……まっ、気にせずに始めるのにゃん》



「ミーナちゃん、ミアンちゃん。ちょっとこれから出かけるわね」

「行ってらっしゃあい」

「ゆっくりしてくるといいにゃん」

 ずずずずうぅっ!

 むんぎゅ!

「にゃ、にゃんにゃの?

 滑り込みセーフ、みたいに仰向けに滑って倒れて、

 でもって、『これぞ支え』といわんばかりに、

 ウチの前足にゃんかつかんで」

「そうしたくもなるわ。

 ワタシは、どこに行くともいっていないのよ。

 いつ帰るから、ともいっていない。

 なのに、あぁあ、それなのに、それなのに。

 どうしてそんな風に笑顔で見送れちゃうの?

 ミーナちゃんもミアンちゃんも心配じゃないの?」

「ぜぇんぜぇん」

 ふるふる。

「ウチもにゃ」

 ふるふる。

「にゃってフィーネにゃんのとこにゃろ?

 にゃにを心配するというのにゃん」

「そうそう。こっちが聴きたいくらいなのわん」

「すっごいわぁ……。

 ねぇねぇ。ふたりともいつの間に千里眼にぃ?」

「千里眼もクソも行動パターンがにゃあ」

「いっつも一緒。

 判らないほうが

 判らないと思うほうが、

 おかしいのわん。アホなのわん」

「まっ!」


「ダメです!」

 きりぃっ。

「フィーネ先生!」

「フィーネ先生にゃん!」

「フィーネちゃん!」

「たとえ、どんな身近な間柄であっても心配しなくてはなりません」

「イオラにゃんを?」

「イオラを?」

「ワタシを?」

「いいえ」

 きっぱり。

「わたくしを、です」



《フィーネにゃん。イオラにゃんのぐうたら毒牙に負けにゃいでにゃ》



「ほぅ。これが人間のいうところのポスターって奴かぁ」


『力のかぎり、君を愛す』


「いいねぇ、このセリフ。ミアン君もそう思わない?」

「――『にゃにネコ人型モードで突っ立っているのにゃん?』

 にゃあんて不思議に思っていたのにゃけれどもぉ――

 にゃあ、ミクリにゃん。

 右腕をぶんぶんと振り回しにゃがら、いうのはやめてにゃん」



《錯覚も、はにゃはにゃしいのにゃん》



「あきらめなければ願いはかなう、のかもしれません。

 しかしながら、

 その願い自体が間違ったものであったとしたら?

 支配こそが命ある者の暴走を食いとめ、秩序ある世界を築き上げる。

 みなさんを幸せにしてあげられる。

 ずぅっ、と、ずうっ、と、そう信じてきました。

 ですが、それは裏を返せば、

 ああなんということでしょう。

 命ある者から自由を奪ってしまうことに他ならなかったのです。

 それでも、ううっ、それでも決断をしなければなりません。

 秩序を守るのか。それとも自由を守るのか。

 もし、ここで選択を誤れば、一生、悔やんでも悔やみきれないほどの、

 重い十字架を背負い続けねばならなくなるでしょう。

 間違うわけにはいきません。ええ。絶対に、です。

 ……ということで」

 くるっ。

「ミアンさん。私、ミリアはどうすればいいのですか?」

「簡単にゃよ、ミリアにゃん」

 にっこり。

「お布団にくるまって早くおネムするのにゃん。

 明日の朝ににゃれば、

 またいつものように妄想から抜け出せていると思うのにゃん」



《夢を見にゃいおネムのほうが、ぐぅっすり、にゃん》



「ふわああぁぁんにゃ。

 あのにゃあ、ミーにゃん。明日という日にゃってくるのにゃん」

「だから、『今日はこれでおしまいにゃん』って、

 おネムしようたってそうはいかないのわん。

 さぁめっきり涼しくなった夜長をアタシと一緒に遊ぶのわん」

「さぁめっきり涼しくなった夜長をワタシと一緒におネムしましょうね。

 ミーナちゃん」

 がしっ。

「(うわん。小脇に抱え込まれてしまったのわん)

 ちょ、ちょっと待ってよ、イオラ。アタシはまだぁ……」

 ばたばたばた。

「こらこら。もうじたばたしない」

「だってぇ」

「ネコのおネムを邪魔しちゃダメじゃない。

 あっ。

 ひょっとしてミアンちゃんに嫌われたいからやっているのかしら?

 だったら」

「違う、違うわん。ただアタシはミアンと遊びたくてぇ」

「ねぇ、ミーナちゃん。

 ほら。親しき仲にも礼儀あり、とかいうでしょ?

 常に相手に敬意と思いやりの念をもって接することこそが、

 いつまでも親友でいられる秘訣だとワタシは思うの。

 無理をいって困らせることじゃない、ってね。

 違うかしら?」

「…………うん」」

「よしよし。いい子ね」

 くるっ。

「それじゃあ、ミアンちゃん。お休みなさい」

「お休みにゃさい。イオラにゃん」


《寝不足は霊体の身体にも毒にゃのにゃん》


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ