第百三十九話『あれこれ話パート20にゃん』
第百三十九話『あれこれ話パート20にゃん』
《おネムをしたい時は、迷わずおネムにゃん》
「逢いたいのに、にゃかにゃか逢えにゃい。
この切にゃい胸のうち、誰に打ち明けたらいいのにゃん?」
「そんなに悩んでいたなんてぇ。
なんで早くいってくれなかったの? 水くさいじゃない。
もちろん、親友たるアタシなのわん」
「あら、違うわ。第二の母親といってもいいワタシよ」
「ボクだよ、ボク。拳と拳を交えて、お互いの気持ちを確かめ合うんだ」
「困ったわぁ。わたしなんかにいわれても」
「ミーナよりミムカ。ミムカに清きご一票を、でありまぁす」
「みなまでいわずとも判ります。ミアンさん、喜んで伺いましょう」
のっしのっし。
「にゃあ」
「どうしてオレのところに?」
「やっぱ大事にゃ相談は一番まともにゃお方に落ち着くのにゃもん」
『なにぃ!』
「期待されるのは嬉しいし、光栄でもあるが、
なんといっても相手が相手だ。オレとしてもちと判りかねる」
「ふはぁ。やっぱダメにゃん」
「ああ。なんせヨモギ団子だからなぁ」
『ヨモギ団子かい!』
《いいじゃにゃいの。ヨモギ団子が相手にゃら》
「ミアン君。ボクって実はぁ、あのぉ、そのぉ、照れ屋さんなのさ」
「ミーにゃん。ウチをぶってもいいのにゃん」
「なら」
ばしっ!
「本当にゃん!」
《信じられにゃい告白を手っ取り早く受け入れられる方法にゃん》
「美しいとは自分のためにある言葉にゃん。
そう開眼したウチにゃのにゃけれども」
「あら。ワタシなんて、とぉっくに開眼していたわよ」
「しかしにゃがら、親友に合わせようと思ってにゃ。
『可愛い』でお茶を濁すことにしたのにゃんよ」
「エラいわぁ、ミアンちゃん。
確かに、同じ間で一緒に暮らしているのに、
差をつけられちゃったら、
どうしたってやるせない気持ちに駆られちゃうものねぇ」
「にゃらイオラにゃんも」
「ええ。ちょっと小っ恥ずかしいけれど、
ワタシも、『可愛い』にしておくわ」
「それでこそイオラにゃんにゃ」
くるっ。
「ミーにゃん、良かったにゃあ。みんにゃ、『可愛い』でいいって」
ぽんぽん。
「ミーナちゃん。聴いての通り、ワタシも協力するわ。
ミーナちゃんをひとりぽっちになんてさせないから安心して」
ぽんぽん。
「…………だんだんとムカついてきたのわん」
《やれやれ。親の心、子知らずにゃん》
「身どもは妖精の新入りなのですが、
あのぉ、そのぉ、あり得ないと思われるかもしれませんが、
『光弾直撃』などという、それはそれは地獄な目に」
「いつ、ミーにゃんと逢ったのにゃん?」
《多分、初対面の相手に声をかけられたもんで興奮したのにゃん》
「ミ-ナ、聴いてくださいませです。
今日はまだ一度もミリアとは会っていませんです。
もう嬉しくて嬉しくて。『手放しで喜んで』いますですよ。はい」
「それって『手放して喜んで』でもいいんじゃない?」
「にゃら、『見放して喜んで』というのはどうにゃん?」
『うおぉっ!』
《にゃにもそんにゃに大喜びしにゃくても》