第一話『初めましてにゃん』
第一話『初めましてにゃん』
はるか昔にゴーストプラネットとにゃってしまった惑星ウォーレス。その上空に拡がる毒ガスのどす黒い雲海よりも更に上を、一つの孤島が浮かんでいる、というか、飛行しているのにゃ。『天空の村』という名前もこれに由来する、とは思うのにゃけれども……、
残念にゃがら、『そうにゃん』と明言してくれる者が誰も居にゃいもんでにゃ。取り敢えずは、
『定かでにゃい!』
としておくのにゃん。
「……にゃあんて、こんにゃ説明にゃんかどうでもいいのにゃん!」
どがっ!
「ミアンのいう通りなのわん!
これから始まる話に全然必要がない説明なんてナンセンスなのわん!」
どがっ!
「よぉし、ミーにゃん。これでとどめにゃあ!」
「ミアン。同時攻撃で一気に吹っ飛ばすわん!」
「いっくにゃよぉっ! とぉっ!」
「いっくわぁん! とぉっ!」」
『ダブルミーにゃんキィィック!』
どがどがっ!
ひゅううぅっ!
「ふぅ。やっと邪魔もんは消え去ったのにゃん」
「ふぅ。やっと悪は滅び去ったのわん」
「ということでにゃ。ここは『イオラの森』。天空の村にある森の一つにゃ。
でもってウチは化けネコのミアン。
上側は茶色地に黒の縞模様。下側が純白のふさふさした白い毛の女の子にゃ」
そしてこちらが」
「えっへん。
アタシはミーナ。
イオラの木に宿る精霊が造りし、花の妖精。
イオラの森のお姫様。
肩書はいろいろあれど、アタシはアタシ。
身体は赤味がかった白で、背中の二枚翅は黄色味がかった白。
でもって短めの髪は水色という、ちょっとチャームな女の子わん」
「あどけにゃい顔にほっぺたが膨らんでいる、が抜けているのにゃん」
「ふん。幼児だからしょうがないのわん。
あと百年経って児童期になれば、もっと、もぉっと美しく」
「なるといいにゃん」
「なるわん! 絶対わん!」
ぐぐっ!
「おぉっ! 力拳に『リキ(力)』が入っているのにゃん!」
「あとそれから……そうにゃん!
『ついで』にいうとにゃ。
ミーにゃんの創造主、イオラの木に宿る精霊の名は」
「ワタシ、イオラです。『ついで』のイオラです。
……『おまけ』のでも構いません。
変幻自在の身体を売りにしています」
「イオラにゃん……。あんた、どっこから湧いてきたのにゃん?」
「しかも大霊蛇の姿なのわん」
「しゃああぁぁっ!」
「とまぁこれくらいが判れば十分にゃ『お喋り話』ですのにゃん」
ぺこり。