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絶希  作者: 自来也
第二章 高校生影月刀羅
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第十話 潰された休日

『探り合い』と『稽古』を終え、日を跨ぎ、今にも頂点に登ろうともいう時間。

ベットに横たわり、天井を見上げる。華美な装飾をしてこなかった自分の部屋は何かで散らかることもなく整然とその部屋の主である刀羅を包む。

前日の濃密で希薄な前日を思い返すにつけ溜息がこぼれる。


得られた成果は対価に見合うかどうか。

いいとこイーブン。

有益な情報も進展もあった。しかし、そこにはまだ隠された何かがありそれを伝えることの出来る唯一の情報源はそれを開示しない。

結局情報量があると思わせるように提示した。実際は内容の薄い当たり障りのない明言を避けた情報。

それだけで本当に正しいと確信を持ち有用であると思えたのは極々一部。

代わりに浮き彫りになる問題は多い。

それは自身にであったり、荒井という男との関係であったり。そして、ムラマサという怪物。

しかし、その問題は考えれば考えるだけ自身の問題点に意識がいく。

あまりにも直情傾向であった荒井との『会合』。それが何よりも問題であった。

荒井は刀羅に情報を渡しては来ない。そしてその手応えの無さにどうしても苛立ちが募り吐露しては躱される。

その繰り返しが続いてるような気がしていた。だが、それが昨日明らかになった。

無知で無力なまま激情に任せ問い詰めようとする。そして確実にブレーキがかかる。だから、問い詰められず情報を引き出せない。逆に聞いていないからこそ今の関係が持続されている。

関係の持続は大いに結構。しかし、このままでは利用される側としての立場でしかない。それはあまりにも危険で納得のいくものでもない。

歯車のピースとして使われ続けるなど考えていない。利用されるのではなく利用して状況を有利に運ぶ。

それ以外の選択肢など可能性など必要ない。そしてーーー、


コンコンとドアをノックする音。

思考を一時中断。

答えるよりも早く開けられるドア。その向こうにいるのはエプロン姿の母ーーー桂子だ。


「何?」


「雪?ちゃんだったかしら、来てるわよ」


何故。

疑問が浮かぶがひとまずそれはいい。いやよくない。だが、それより今はこのままでいる訳にはいくまい。

何せ髪は寝癖でボサボサ、服は寝る時の部屋着。


「待たせるんじゃないわよ」


母が空気を読んで立ち去り、ドアが閉まるのを見届けダラダラとベットから降りクローゼットから着替えを引っ張り出す。

黒のTシャツに紺のジーンズそして黒のパーカーに着替え肩掛けの小さいバックを持って階段を降り洗面所で寝癖を直して財布とスマホをポケットに詰め込んで準備完了。

扉を開ければ普段の男らしいまでの大胆さからは考えられないほど着飾った少女がいた。

腕と足を露出する白のワンピースを着た雪。

それを眺めていると恥ずかしそうに顔を赤くした。

とりあえず、そこには取り合わず、


「んで、何の用?」


「ちょっとあたしに付き合え」


「相変わらず男子だな。男子より」


「うっせ。いいから行くぞ」


早足に歩き出す雪の跡を少し大股に追う。

すぐに追いつき歩幅を狭め並んで歩く。


「んで、用はなんなわけ?」


答えがない。


「....」


「似合わねぇから女子になるな」


無言の蹴りが炸裂する。予想は出来たが無言で来るという予想が出来ず避け損ねた。

それは尻に当たる。思いの外痛い。


「いってぇな。...マジでどうしんたんだよ」


「....」


やはり答えない。


「はあ。いつになったら話すつもりだよ。長くなるなら先にやることあんだけど」


「やること?」


「そこには食いつくのかよ。一応な状況的に確認しときたいことがな」


「だからなんなのそれ?」


自分の方の要件には一切答えないくせにこちらにだけ聞いてくる図々しさに呆れ、そのいつもとは違う様子に違和感を覚える。

だとしても聞いたところで答えないのならこちらの要件を伝えるのが優先だ。


「俺と明陽、それに多分お前もだけど監視がいる」


確信はちゃんとある。

刀羅と明陽は言うまでもなく雪にも監視は付いている。

それは戦力や人数的にも優先度が三人の中では低いだろうが刀羅達と同じく異世界人を名乗る者との関係を持った以上荒井は監視をつける。

それでなくてもムラマサという戦闘力の塊が刀羅の監視もするのだからこれからはそれを利用できる。


「監視?何で?」


「あんなのと会っちまったんだから仕方ないだろ」


「口止めなの?」


「鋭いな。それもあるけどなああいうことは“起こる”って分かってるからな」


思いの外鋭い雪も刀羅がどんな意図で言っているのか判断しかねるように首を傾げている。

それを横目に肩掛けのバックの中からスマホを取り出し一人しか登録されていない電話番号を押す。

このスマホは刀羅の物とタイプも同じだが、その用途は一つ。荒井という男との連絡ツール。それ以外ではない。


「出ねぇ....」


溜息を吐き出し発信音の後の録音を残す。


「しばらく用があるので明陽の監視というか、護衛ちゃんと頼みます。あと、なんかあれば教えてください」


録音を終えスマホをバックに戻して雪に向き直る。


「そろそろ教えろ。用はなんだ?」


雪は目を伏せ答えようとしない。

刀羅は高圧的な視線を送る。身長差も相まってさらに強烈に。


「言うけど...けど、ちょっと待ってここじゃ言えない」


きょろきょろと辺りを見回す。

明らかに動揺の色が見える。

一体何にこれ程動揺するのか。

人に聞かれてはならないような内容を持ち込んだのか。

ならそれは確実に、


「めんぐせぇ」


雪に聞こえないように小声で呟く。

第一普段うるさいやつがしおらしくなるのは大体面倒事を抱えてる時だ。加えて男勝りと来た。もちろん面倒事だ。

しかし、関わることが日常的にある相手を放っておくわけにもいかない。

さらにどうやら明陽にではなく刀羅に何かをさせたいのだと来た。これはこの上なく面倒だ。


「いい加減もういいだろ」


とうとう昼の時間なって腹が減って近くのラーメン屋に入った。二人用のテーブルに向かい合うように座る。

店内にいるのは刀羅と雪を含めて六人。スーツ姿の中年男性が三人それぞれバラバラに。それと男性店員一人。

まあ、自分達も似たようなものだが。

注文を済ませてそこまで詳細を語らない雪に問を投げかけた。


「....分かった」


俯いて呟くように答えると顔を赤らめる。

刀羅はそれに気付かず態度に違和感を覚えるも黙って先を待つ。


「えっと....その....」


言葉に詰まる。

そして俯いていても分かるほど顔が赤くなっていく。


「大丈夫か?熱でもあんのか?」


向かいに座る雪の額に手を当てる。熱い。

熱があるのはおそらく間違いない。

ーこいつ何してんだよ

額に当てる手に感じる熱量が増していく。

そして激しく首を振られて手を引っ込める。

眉根を寄せて俯く雪を正面に見据え。


「おい、大丈夫....じゃねぇよな。帰るぞ。それじゃ明日学校に行けなくなんぞ」


「それは...大丈夫」


ぽつりぽつりと言葉を零すように言う雪。

いくつか可能性は浮かぶ。

先程刀羅が理由を訪ねた時に見せた周囲を警戒する反応。今額に手を当てられたことに抵抗してこない。何より、これだけ女らしいというか少女らしいを演出するような格好をしている事。

これらの兆しから見いだせる可能性は絞られる。

その中で雪という少女の性格普段の態度を考慮して見い出せる最も高い可能性ーーー、


「ーーーデートをしろと?」


雪は顔を伏せて小さく頷く。

お陰で可能性は確実に、面倒くさそうな事が面倒くさい事に変わった。

日の浅い付き合いの中で刀羅は少女に異性としての好意を、そもそも興味を抱いていない。無論、それは雪も同じであるはずだ。

溜息を吐き、俯いたままの少女を正面から見据え、


「どうせ、中学の誰かと『三ヶ月で彼氏作る!』とか約束でもしたんだろ?」


「うぐっ」


答えに詰まって変な声を出す雪。


「図星だな」


少しだけ周囲に視線を巡らせめぼしい相手を探す。

しかし、見える範囲にそれらしい奴はいない。


「で、観察するヤツとかもいるんだろ?まあ、そこら辺は良くないけどいいとして今日以降は知らんからな」


恐らくはその観察をする奴は雪とそれなりに仲の良かった相手なのだろう。

写真を撮られるのだけはやめて欲しいが。


「えっ?」


「なーに寝ぼけた面してんだ。今日だけはお前の彼氏役をやってやるつってんだ。文句あっても聞かねぇからな」


「あっ、いや。そうじゃなくて。その....協力してくれるんだ」


「そりゃな。仕方ないだろ。似合わない格好と仕草までしてやりたいんだろ?」


「....ええ、ええそうですよ!アタシには女らしいの何て似合いませんよ!」


眉間に縦じわを刻み、瞳に怒りを宿し小さい体を最大限大きく見せようと立ち上がる。

でも、大して変わらない。


「その通りだ。今みたいなお前の方がよっぽどお前らしい」


「ええ!そうですよ!そうですよ!男みたいなガサツ野郎ですよ!」


「それは被害妄想強すぎるだろ。てか、男だって綺麗好きな奴はいるだろーーー」


と、危なく漏れそうになった最後の言葉を呑み込んで。

あくまで冷静に対処する。

どのみち怒るとかオーバーリアクションは雪と対峙する時は雪の専売特許だ。


「ふっざ...」


「で、どこ行くんだ?」


大声で罵りかけた雪の言葉を遮って問を投げる。

先程の勢いはどこへやら小さくなって椅子に座ると悩むように人差し指を額に押し当てる。

それだけ見れば十分だ。それはそれで雪らしいので今の所はそれでいい。


「はぁ」


が、面倒には違いない。思わずこぼれた溜息に雪が眉をひそめて刀羅を見る。


「じゃ、俺の用事がある。先にそこ行くってのでどうだ?」


「行きたいとこあんのかよ。なら、先に言えよ。つか、どこよ」


「まあ、焦んな。場所は知らんが欲しい物がある。お前なら、知ってそうだけどな」


更に眉をひそめて雪は刀羅を見る。

深い縦じわは例え九割方男みたいな性格していても女子には似合わない。というか、こいつの場合ちっちゃい分余計に似合わない。

なんというかーーー


「ーーー調子狂うな」


呟きが聞こえたのかそれともただ刀羅が黙ったことに疑問があってなのかは分からないがまた一段と雪の縦じわが深まる。

このままだとこの少女は悲惨な縦じわが額に未来永劫刻まれることだろう。

流石にそれは見たくない。


「デスソースが欲しい。で、場所はしってるか?」


「あー」


深い縦じわが解放されひとまずこの時点からの未来永劫の縦じわ刻印の可能性はなくなった。


「知ってるけど、何だってあんなの買うん?」


「試し」


雪が目を細める。

信じられてない。

それで問題にはならない。


「アタシらに食わせるとかじゃないだろうな?」


「それはない。試したいなら別だけど」


雪が大袈裟に首を横に振る。


「ぜっっったいやだ!」


迫力のある否定だった。

ただ聞いただけでこの反応。分かりやすい。


「食ったことでもあんのかよ?」


「まあ、中学の時に一回。食った後、辛くてしばらく喉痛いし、舌も痛いしで酷かった。マジでやだ」


「そりゃご愁傷様。そんで、場所は?」


雪が答えるよりも早く注文の品が来た。

刀羅は豚骨醤油。雪は塩ラーメン。で、二人で餃子を一皿という具合だ。

気の良さそうな笑顔を浮かべた若い男性の店員が「お待たせしました」とハッキリとした声で言ってそれらを持ってきた。

並べられた料理はどれも美味しそうだった。食欲をそそる香り。

空腹の今、目の前のそれに対する欲望に耐えられない。

それは雪とて同じ。

とりあえず激薬ソースの話は後回しに目の前の食事を食べる。

レンゲでスープを掬い飲む。うまい。

麺を喉に流し込む。噛む。うん、うまい。

そして、餃子を一つ。うまい。

そしてあっという間に食べ終えた刀羅はまだ食べ終わらない雪を待ちながら、とりあえず雪の状況と巻き込まれた自分について考える。


まず、今は雪の彼氏役。ということはつまり今は恋人同士(役)である。ならば、それにあった場所に行くのがベスト。約束したという雪の友達とやらは今はいないのかも知れないがどこかで見ているのだろう。

そして、敢えてそこに見せながら自分達は行動しなければならないという訳だ。

ー面倒くさ

改めて確認した状況はそして相当面倒だ。これが高校の友達とかだったら終わってたなと、考えているうちに雪の方も食べ終わった。

勘定を済ませて店を出ると雪の案内の元激薬ソースの売っている場所に行った。

そこで二つの激薬ソースもとい、デスソースを購入。

その時雪には白い目というかキッと睨みつけるような目で見られた。

ここで、時刻は午後1時57分。

時間は有り余っていて行く宛はない。

やはり、仮にもデート。この短い時間で追われるはずがない。


「どっか行きたいとことかないか?」


「行きたいとこ?ないわけじゃないけど、アンタと行くのもなぁ」


「何だよ化粧品とかか?似合わねぇからやめとけ」


「うっさい!」


蹴りが飛んでくる。

今度は左手で足を受け止める。


「離せっ!」


離して、次の蹴りに備えて意識を集中させる。


「違うっての、そもそも行きたかったの服屋だし、それなら明陽と行った方がいいし」


「...ああ」


追撃の蹴りに集中したせいで返事が遅れる。

それもその通り。

というかそれよりこの違和感は


「なあ、お前の友達とやらはどこにいんだ?さっきからそれらしい奴が全然いないんだが」


デートをするという無謀な約束をした雪の友達というやつは全く持って気配すら感じない。

普通こういった部類の監視みたいなのは興味本位で近付きすぎてあっさりバレるのがオチなのだが、それが全く見つからない。


「友達とやらってなんかアタシに友達いないみたいだからやめろ」


いつも通りの反応が返ってくる。

これだけ戻ったのはいいが肝心の要件が果たせなければこの似合わない格好とこの時間に対する採算が取れない。


「てか、そうアタシの友達なんだけど大分遠いとこで見てるみたいなんだけど」


「遠い....ってここでか?」


今刀羅と雪がいるのはデパートの地下空間。

人でごった返しているような場所だ。

一つ上の一階とは別に吹き抜けになるような場所もなく周りは柱と店で視界を遮る物が多いというのに遠くからこちら見ているというのだ。

もう、その友達とかいうのが来てるのすら怪しい。


「まあ、いいや。とりあえず服屋行こ」


「さっき、明陽と行った方がいいとか言ってなかったか?」


「だって、暇だし。なんか食べたし」


「はいはい。仰せのままに」


適当な相槌を返して服屋に向かう。

一階の吹き抜けからは大分離れた所にある洋服屋。

しかし、ここの来て雪も女子であるのだと実感させられた。

小物の類に一々目を止め、服も見るやいなや片っ端から合うかを吟味して刀羅にも聞いて、何着か試着する。

結局買ったのはジャケット風の上着とそれに合わせたジーンズ。

結果として見ればそれだけを買うのに有した時間は二時間半。

それだけ暇なら刀羅も飽きる。


「何だって服選ぶのに二時間もかかんだよ」


ボヤくように呟いてテーブルに伏せる。


「それ、明陽といる時には言わないんだろ?」


妙な質問が飛んできた。

顔を上げて雪に視線を向ける。

不満そうに口を尖らせている。


「ああ....」


「やっぱそうだ。たくっ何で明陽はよくてアタシが駄目なんだっての」


「駄目なんて言ってねぇよ。それにあいつはそんなに時間を掛けてを選ばねぇよ」


「なんで、そんなこと言えんだよ」


面倒くさくなって溜息をついて立ち上がる。

周囲に視線を巡らせつつ、伸びをする。


「おい、無視かよ」


「あーまあ、見てりゃ分かるんじゃねぇの」


「何なんだよそれ....」


ボヤくように呟いて不満そうにシワを寄せる。


「それはそうとまだどっか行くんだろ?」


余計に雪のシワが濃くなる。

だからーと、言いたいところをとりあえず呑み込んで雪を立たせる。


「その服買ったならアクセサリとかも買うんだろ?」


「何でそう思うんだよ?」


「お前はそういうとこ女子だかんな」


「腹立つなアンタはたくっでも、その通りだよ」


悔しそうに顔を歪めてそれを見せないようにするためか小さい背中を向けて歩き出す。


「嫌っていうほど付き合わせてやる」


半歩を遅れて続いた刀羅は雪から発せられたこの呟きを聞き逃した。


それから三時間雪の買い物は続き、返ってくる何だか色々と疲れ果てた刀羅は夕食を食べ風呂を済ませるとベットに横たわった。


「何なんだよ。めっちゃ疲れんじゃねぇか」


行く場所行く場所刀羅は場違いで暇だし、歩き回る雪を探すのは苦労するし、途中何度か知り合いに会いそうになった。

散々だった。これで、もう一度なんてのは勘弁して欲しい。

出来ないだろうしやりたくない。


「そんなこと考えてる場合じゃねぇよな...」


ベットから起き上がり自分のスマホを取り出す。

明陽のアカウントを探して連絡を取る。

と言っても『無事か?』なんて聞いたらそれだけで不安にさせる。ここは無難に『明日の時間割教えて』ぐらいでいいだろう。

とりあえず送って待とう。十分もすれば返ってくるだろう。

それまでは寝ないで何かしよう。

そうだ、まだ読みかけの本がある。あまり面白くないがとりあえず時間しのぎにはなる。

それで駄目ならコーヒでも飲めばいいし、そこまで行く間に眠気も覚めるだろう。

そして本を取り出し読んでいるうちに飽きた。ついでに眠気は増した。

目を開いてることが既に辛い。

どうしようか。これはコーヒだな。下に降りよう。

ドアを開け廊下に出る。

一階が遠い。降りきる前に転がり落ちる。やめよう。


「やりたくねぇ」


最終手段。禁断の激薬ソース。

ここに来て何の罰ゲームを受けるようこともしてないというのに私刑状態の激薬ソースの摂取だ。

袋の中から赤い毒々しい一本の瓶を取り出す。


「やりたくねぇ」


同じ言葉を繰り返しながらも収まらない眠気に覚悟を決めた。

蓋を開ける。中身を左手の人差し指に少し乗せる。舐める。

うん、意外といける。

調子に乗ってもう一口、今度は身も出てきた。

大丈夫だろう。どうせ大したことはーーーー


「あ..あぁはあ...あ」


大したことだった全く持って大丈夫じゃない。

喉は焼けるみたいに痛いし、舌はヒリヒリとした痛みがある。そして何より口の中で火事でも起こったようだ。

誰だよこんなの作ったやつ。頭おかしいんじゃねえか。

喉は焼けるわ。舌はヒリヒリするわ。これでソースとか毒薬の間違いだろ。

という叫びたい思いは全部焼ける喉に流し込む。

そして、その甲斐あって寝ることなく明陽の返信を見ることが出来た。

そして、そのせいで眠気が吹っ飛んでしばらく寝れなかった。

これにて、受験前最後の投稿とさせて頂きます。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。

そして、受験後には完結まで書きますのでよろしくお願いします。

では、詳しいことは活動報告参照ということにしまして暫しのお別れを。

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