loop
目覚めた時、壁のアナログ時計の3本の針は"6時43分27秒"をそれぞれ指していた。
少年はベッドから抜け出し、独りの朝食もそこそこに洗面台へ向かい、
鏡を見ながらネクタイを締めた。そのときフッと不思議な感覚に襲われた。
(いつか、こんなことがあった気がする)
デ・ジャヴだ。いつもこの時、この感覚に襲われる。
無理もない。生まれて17年が経ち、
そのうちのの5年近くこうやって鏡を見ながらネクタイを締めているのだ。
それは「いつか」ではなく「昨日」も「一昨日」もこんなことがあったのだ。
彼は刹那、そんなことを考えたが、気にも留めず仕度をし、学校へと向かった。
通学路には若々しい高校生が元気に歩いている。みな同じ顔をして同じ言葉を発して。
少年はポータブルオーディオの音量をそっと上げて無言で歩き続けた。
ガヤガヤ。わいわい。キンコンカン。
一限目が終わる。
ガヤガヤ。わいわい。キンコンカン。
二限目が終わる。
ガヤガヤ。わいわい。キンコンカン。
三限目が終わる。
ガヤガヤ。わいわい。キンコンカン。
四限目が終わる。
ガヤガヤ。わいわい。キンコンカン。
昼休みが終わる。
ガヤガヤ。わいわい。キンコンカン。
五限目が終わる。
ガヤガヤ。わいわい。キンコンカン。
六限目が終わる。
・・・そこで少年は夢から覚める。
目覚めた時、壁のアナログ時計の3本の針は"6時43分27秒"をそれぞれ指していた。
リハビリ的執筆で申し訳ないです。
不思議な直感的、感覚的にに読める小説を書きたかったのですが。。。
少しずつ書いていきたいと思うので以後よろしくお願いします。




