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写真。  作者: 薄桜
3/5

二日目

三話目です。

では、どうぞ。


二日目はホテルからバスで京都に向かった。

窓から眺めた京都は想像と違って、新しい物と古い物が混在した場所だった。

普通の家並みの間に細い路地があったり、突然昔の建物が現れたり、

五条大橋にがっかりしたり。

テレビのフレームワークの見事さに感心した。

昨日の夜大垣と話しをして、とても距離を感じた。

今は正直、気軽に声がかけにくい。

どうしてそんな考え方をするんだろう・・・誰かに聞くか?

となれば一人しかいないよな。

「あー、美晴はお父さんいないからね、

 ・・・中1の時だったかな、急に倒れてそのまま・・・。」

安田はそう言った。

だから何が起こるか分からない何て言ったのかな・・・。

少し目が笑っている気がするが、今は気にしない事にする。

「まぁ、もともとそんな感じだったけどね。

 私、美晴の真っ直ぐ前向いてるとこ好きだから。」

俺も安田みたいに「好きだ」と自分の気持ちをはっきり言えたらな・・・。

でも、勝算の無い賭けに出られる程無謀じゃない。

いくら意気地なしと罵られても、後々気まずくなって話せなくなるより、

今友人として接していられる方がいい。

・・・だから、友人のうちにもっと歩み寄らなければ・・・ちょっとだけそう決意した。


金閣寺のある鹿苑寺、銀閣寺のある慈照寺、渡月橋と見て回った後、

映画村で開放された。

みんな、程度の差はあるが役になりきって民家のセットで遊んでいる。

大垣はそんなヤツらの写真を撮っていた。

「田村く~ん、昨日はどうだったんだ~?」

三田が首を絞めにかかってきた。

「送って行って、なかなか戻ってこなかったろ?」

片山も鳩尾に拳を押し付けてくる。くすぐったい、それ。

「何もねーよ。」

片山に蹴りを入れて阻止した。

いい話があれば、とっくに自慢してるっての。

話をしてて、彼女との距離を感じて・・・それが何かショックで、

しばらく一人でボーっとしてたって、そんな話の何が楽しい?

不満の表情を誤解してか、片山が縁起でもない事を言い出した。

「ひょっとして、振られたのか?」

「振られてねーよ! ・・・告ってねーんだから。」

「チキンめ。」

背後から声がした。

んな事は自分が一番知ってるっての。


この日の夜、女子は遊びに来なかった。

もしかして昨日のように外にいるかもしれない。

そう思ってジュースを2本買い、非常階段を登ってみたが誰もいなかった。

読んで頂き、ありがとうございました!


あ、短いですね、ここ。

田村くんの寂しい感じ、出てますか?

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