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七度転生した大賢者、今世では剣士として無双します 〜魔法全盛の世界で剣を選んだ理由〜  作者: ねむのき 圓
2章 学園生活と前衛VS後衛

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賢者と知る者・・・1日3回戦目

~山中の攻防と「封印魔法」~

フィールドは山。足場が悪い。川沿いの場所からのスタートだ。15分という制限時間、多分近い場所でスタートになると思う。


 そう考えていると、林から光る何かが見える。


(目立ちすぎだろ)


 俺は楽しんでいた。


「そりゃ上だわなっ」


 ルーシュは腰の刀の柄に触れ、居合の抜き手のように右腕を素早く振り抜くと、その勢いのまま指を鳴らした。


 パチンッ。


 その瞬間、仕掛けておいた魔法陣から上下同時に斬撃が放たれる。アーサーは体を捻り、弾き、突っ込んでくる。


(早々気づかれるような攻撃じゃないんだがな)


 俺は距離を取りながら戦っている。しかし、思っているより早い。ジワジワ詰められているような気がする。


「ここで1つ試してみるかな」


 俺は構え、少し時間をかけて右手を左から右に動かした。刀を横薙ぎに払うような緩やかな動きの後に指を鳴らす。


 パチン。


 飛ぶ斬撃だ。前方150度ほどカバーする斬撃が木々を投げ倒しながら飛んでいく。飛距離は50mほど、アーサーは余裕で範囲内だ。


 頭上に影が写った。


 俺は後ろに飛び跳ね、攻撃を避ける。


 すぐに切り返してまっすぐ殴ってくるアーサー。


 左腕の《ベンテンディア》が攻撃を弾いてくれる。


(スピードは遅い。十分対応できる)


 アーサーが間合いを詰めてしゃがみ、アッパーを放つ。それを待っていたかのように、腰の刀に手を添え、瞬時に抜刀するがごとく腕を振り抜いた直後、パチンと音を鳴らした瞬間、斬撃がアーサーを全方位から襲う。


「どうだ?」


 俺は先程の大きい斬撃とトラップタイプの斬撃を試している。


 複数の斬撃は時間がかかるのだが、先に魔法陣を複数仕掛けておいて指を鳴らすと、指定した魔法陣が発動する仕組みだ。それを使い、誘い込みまとめてぶっ放す。ハマれば防ぎきれない量を浴びせられる。


 と、思っていた。


「全然効きませんよ」


 粉塵の中のアーサーがピンピンしていた。


「なるほど。そういう仕組みか」


 メロも気づかなかった先程のレインの魔壁が消えた正体。アーサーの周囲、もしくは指定範囲の魔攻撃を封じる力、封印魔法だろう。


「もう気がついたんですか?先程の戦い見てなかったと言っていたので、一気に詰めて決めるつもりでしたが、なかなか慎重な人なんですね。」


「さっき賢者ってバラしてなかったら、ここで決められていたかもな。」


 アーサーはこっちが賢者だと知っているからあえて突っ込んできていた。斬撃が物理攻撃だと今の戦法が通じないからだ。魔法と知って打ち消すつもりで突っ込んで来ていた。


「失敗しましたね。でも、どうしますか?相性最悪ですよ?」


 アーサーは攻撃の手を止めない。


(厄介だが、吸収して蓄え強化するタイプじゃなくてよかった)


「知ってるか?速い攻撃ほど威力は高いんだぜ」


 俺は攻撃を捌いている間に、できるだけ斬撃の用意をしていた。


「いつのまにっ!?」


 アーサーの目の前で、抜刀のモーションで腕を振り上げ、振り下ろす瞬間、指を鳴らした。


 パチンッ。


 音と同時に、アーサーが吹っ飛んでいく。


「やっぱ限界があるんだな」


 20mほど吹っ飛び、仰向けに倒れたアーサー。


「流石に強すぎですよ……」


(それにしても2/3は封じられた。今の量が最低限必要ってことか、この後そんな隙を作ってくれるかな?)


 10分が経っていた。


~奥の手の潰し合い~

「ギア……フル・ジャスティア」


 アーサーが唱えた。


 綺麗な青白い光の翼をまとい、急接近し攻撃してくる。もう1段階強化されたようだ。


「かっこいいな、それ。なかなか面白い」


(こういうのが楽しめるのも前衛の特権よなぁ)


「もう決めますよ……チャージ、ブルー・リジェクティア」


 翼のようなオーラが右手に集まって、ものすごい勢いで振りかざされた。


「悪いな、本命はこっちなんだ」


 パチン。


 落ち着いて指を鳴らした。


 その瞬間、勢いと右手のオーラが消失し、膝をつくアーサー。


「えっ?」


 状況がわかっていないアーサー。


「良い能力だな。この先が楽しみだ」


 刀を鞘から抜き払うように腕を振り抜き、指を鳴らす。


 突きのような軌道の斬撃だ。それに大剣でするような威力で回転を加えてある。


 それを食らったアーサーは、鎧を消滅されながら勢いよく直線に吹っ飛んでいった。


 岩にぶつかると同時にフィールドから消えていった。


「ふぅ」


 一息ついた。


「試合時間13分、ここで決着だぁ!!!」


 デン君はいつまでも元気だ。


「メロさん、この状況どうお考えですか?」


「はい、最後の力は大きく、アーサー選手は今後みんなから警戒される手強い相手になりそうですね。それに比べ、まだ余裕な感じが嫌なルーシュ選手はまだまだ隠し玉が多そうです。早くやられればいいのに」


(だからなんであいつはアンチキャラなんだよ)


 まったく……と思いながら、俺はアーサーのもとへ行った。


~賢者の秘密を握る者~

「アーサー、大丈夫か?」


「ルーシュさん、ありがとうございました。なんか一気に力が抜けて疲れました。何したんですか?」


「ちょっと大掛かりな魔法使ったんだ。お前と一緒、《封印魔法》だな。ちょっと俺のほうが強力だったけど」


「なるほど、体力まで持っていかれるとは怖い魔法ですね」


「色々制約もあるし、戦いながら強力な魔術使うのはやっぱ難しいよな」


(やっぱ前衛と後衛揃ってこそだな)


「なんで身分隠してまで前衛してるんですか?」


「話すと長い。俺のこと知ってるならロロのことも知ってるんだろ? 今日の夜、俺の部屋に来てくれ」


「わかりました、お邪魔させていただきます」


 これで俺の今日の戦闘は終わった。一日に3回戦、疲れた。やっぱこの体、体力魔力半分以下だな……

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