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第3話  最強の高校生スタート③

『まず1つ目の質問。異世界から帰還した後再び異世界に行くことは可能か?二度といけないとかだとこちらとしても嫌なんだけと。』


異世界の経験は過酷なものも多かったが大切な人も多くできた。しばらくの間彼らに会うことができなくなっても、また会う機会があるのなら到真としてもそれを確保しておきたい。


『それならば問題ありません。貴方も既に魔族の異世界召喚の術式を解析して異世界航行の術式を構築しているでしょう。それを用いればまた異世界に行くことは出来ます。ただ混乱を避けるためにもこちらの状況が落ち着くまで異世界こっちには来ないでください。こちらから使いを出すのでそれまでは元の世界で暮らしても構いません。』


そこら辺はぬかりありませんと表情で応えるアリアスの反応を確かめた到真はさらに質問をした。

異世界で手に入れた武器や魔術素材といったものは持ち帰っても問題ないか。

お金などは預かってもらっても問題ないか。

他にも様々な質問をしたのだが全て問題ないとのことなので到真としても一安心だった。


『最後の質問だが...()()()はどうするんだ?』


過酷な異世界生活の中で自分に忠誠を誓い支えてくれたメイド。彼女はどうなるのか?それが一番気がかりだった。


『彼女のについてですが...ハッキリ言って彼女の能力は優秀です。中でも魔術については今後の状況を落ち着かせるにも、復興においてもこちらにとっては欠かせません。申し訳ないのですが彼女の方はこちらに残ってもらいます。使いについては彼女に任せるつもりだったので、こちらが落ち着いたら彼女を使いとして知らせます。それまでは....我慢してください。』


9歳に家族と無理矢理引き離された到真にとって家族に等しい存在。自分たちの都合でまた到真につらい思いをさせてしまう。そうした後悔をさらにするアリアスだったが、今は復興が何よりも最優先でありそこはしょうがないと自分を無理矢理納得させて次の話へと備える。


『んじゃ、まあ問題はないか。今日中にでも引き上げるとするよ。アイツらには....黙っといたほうがいいよね?』

『ええ、そのようにお願いします。特に()()()がこのことを知ったらそれはもうめんどくさいことになるで』


かつてともに戦った仲間たちであり、問題児たちでもあった彼らのことを思い浮かべる到真と、もし到真の除団を知ったら問題を起こすであろう妹を思い浮かべ遠い目をうかべるアリアス。


この二人もまた上司と部下として共に戦った仲である。

質問を終え部屋を後にしようとする到真をアリアスが止めた。何事かと思う到真にアリアスはこの上ないくらいにお辞儀をして


『エルドシア連合軍全てを代表して感謝申し上げます。トーマ=アマノリさん。貴方の未来が少しでも明るくなるようにこちらも尽力します。』


皇族とあろうものが頭を下げる。滅多にない光景に到真は一言だけ『バイバイ』と告げて元の世界へと帰るのだった。


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