第1話 最強の高校生スタート①
「...ッ...朝か。」
窓から朝を告げる光がカーテンの隙間から差し込む部屋の中で目が覚めた少年は「やっときたか。」なんて愚痴りつつベットから起きた。
しかし起きたことで露わになったその体は174cmくらいで、スリムな体格だが普通とは思えない代物だった。
まず異様なのはその肉付きだ。アスリートやプロボクサーなどのそれとは大いに比較にならないほどしっかりしており少しの贅肉も見えなく、鋼を思われるほど全身の筋肉が発達している。
加えて体中にある無数の傷跡は戦場帰りとしか思えないくらいにしっかりと刻まれてており、白髪と赤い虹彩、本人の雰囲気相まって「人の形をした獣」と初対面の人ならそう断言するほど普通とは思えない体をしていた。
だが本人は一切気にすることはなくクローゼットを開け、黒と白を基調にした学生服に着替えると一階にあるキッチンへと向かい冷蔵庫にある昨日作り置きしたであろうサラダを皿に盛り付け、パンにベーコンとチーズをのせたものを2枚用意してトースト機能の付いたレンジでチンして、サラダとは別の皿にもり、インスタントのビーフコンソメのスープを慣れた手つきで作りテレビをつけニュースを視聴する。
今は四月の初めであり新生活特集などがメインとなっているのを(そうなのか)なんと思いつつ朝食を食べながらカレンダーに目を向け一人物思いにふけいり、こぼれたように呟いた。
「もうあれから2年か......」
忘れることのない。
忘れるはずもない。
忘れることのできない経験の最後の日であるあの日のことをーーーーー。
コメントなども時間があればよろしくお願いします