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捜索開始!

東常冬町到着。

お婆さんから感謝の気持ちにとイントを一枚もらう。

これで合計四枚になった。

疑惑のお婆さんと別れ行動開始!


とは言ったものの東常冬町に入ってどうすべきかまだ迷っている。

ここの者がお婆さんのように頑固で芯があってもあっさりしてるならいい。

そうではなく執拗に町ぐるみで追い回すと言うことはないだろうか?

単なる俺の妄想ならいいのだが。どうも嫌な予感がする。

警戒するに越したことはない。


常識では考えられないのが異世界であり異世界探索である。

だから手分けして捜索するか時間はかかってもいいから皆で探すか迷い中。

どっちにする? どっちが正しいんだ?

安全も大事だし時間も大事。判断を誤れない。

ボケっともしてられないしノロノロもしてられない。

本当にどうしたらいいんだ?

究極の選択って奴だな。


ミホ先生に相談するも何も考えてないのかどちらでも構いませんよと返される。

いや最終的には俺が判断するつもりだが出来れば考えを聞かせて欲しかったな。

だったらミホ先生には苦労してもらいましょうか。

ここはより大胆に行くとしよう。


「よし集まれ皆! さっそく昨日のチームに別れ情報収集するぞ!

我々の目的はここではない。山奥の田舎でお年寄りの実態調査に来たのではない。

目的は一つ。旧東境村にたどり着くことだからな! それだけは忘れるな!

さあ今日はもうあまり時間がないぞ! 急いでかつ慎重に取り掛かれ! 」

教師として顧問として隊のリーダーとして生徒たちに喝を入れる。

これで少しでも身が入ればいいのだが。

「分かりました! 」

「では捜索開始だ! 」

「おう! 」

うん。良い顔つきだ。さすがに疲れてるだろうがここからは体力は使わない。

知力で勝負する場面。一つでも多く手掛かりを見つけてもらいたい。


「それではミホ先生そちらはお願いします。俺はこの子たちを引率しますので」

「はいそれでは日没までにここに戻ってくることにしましょう。さあ行くわよ!」

張り切ってるミホ先生。だが周りがまったく見えてない。

「もうそんなこと言ってないで早く行こうよミホ先生」

すでに先に行ってしまったメンバーから文句が出る。

慌てて追いかけるミホ先生。

ははは…… これは大変だ。大丈夫かな本当に。


「ほら先生も早く! 」

こっちもこっちでいつの間にか勝手に行ってしまう。

気合い入りまくりだな。だが焦りは禁物だ。

ここは茶の一杯でも啜って落ち着いてから…… 団子もいいな。

「もう置いて行きますよ! 」

妄想に浸っていたらタピコに叱られる。ははは…… 情けないぜ。


Aチーム(タピオカ部)と引率合計三名。

Bチーム(異世界探索部)合計四名。


時刻は三時過ぎ。

日没は六時前後。

約三時間のフリータイム。


今日の目標は町全体を見回り住人と少しでも仲良くなること。

そして手掛かりになりそうなものを見つけること。

東常冬町についてはお世話になった旅館の若女将からの情報。

詳細は不明。とにかくここに来れば道が開けそうと言うだけ。


それにしても大丈夫かなミホ先生? 俺と離れて寂しくないかな?

イセタンは良いとしてもカズトが心配なんだよな。

実はミコも言うこと聞かないんだこれが。マイペースだからな。

それに引き換えこちらは俺の言うことをよく聞く二人……

いや違った。何も考えてない奴と真面目なタピコのコンビ。


「もうさっきからブツブツ! 私とのデートは楽しくないの? 」

うん? 何を言ってるんだこの子は? いきなり始めやがった。

面白そうだから取り敢えず続けてみるか。

「楽しいよ。こんなかわいい子と一緒に歩けるなんて俺は何てラッキーなんだ」

喜びを素直に爆発させるのは恥ずかしい。

もう一人いるし。全然デートじゃないし。


出発の時ぐらいから思っていたがキャラが変わったイメージのアイ。

もっと大人しくて美人三姉妹二人に隠れて威勢のいいことを言う感じだったがな。

その二人がいない以上本性が現れたって訳か。


タピオカ部も真面目なタピコだけで随分やり易いんだろうな。

そう言う意味ではアイは解放されたとも言えるのかな?

カズト以上の変化が見られる。

それだけにこれからどんどん違う一面を見せてくるんだろうな。


でも今のままでいい。俺の理想の女の子のままでいてくれないかな。

とにかく今はこれでいいのだ。バカな子を愛でたい。

バカな子ほどかわいいと言うからな。


                続く

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