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エピローグ


「あ、本当に望遠鏡だ」


 ここは第6拠点があったところ。今は簡易宿泊所だけが残されている。

 望遠鏡に掛けられていたカバーを外して、嬉しそうに言うのは鈴丸だ。

「ふふ、琥珀さんやるじゃない。ちょっと覗いていい?」

 鈴丸が泰斗に確認すると、彼は「もちろん」と頷く。

「へえー本当に見渡す限りなんだね。惑星と同じかそれより遠いって、ホントここってどうなってるんだろう」

 鈴丸は望遠鏡を操作しながら軽く言うが、泰斗は違うことに気を取られているようだ。鈴丸があまりにもあっけなく望遠鏡を使いこなしているからだ。

「ネイバーシティでは誰でも望遠鏡ってこんなに簡単に使ってるの?」

「え? ああ。俺の家には俺が小さい頃あったからね。だから使えるんだ」

「そうなんだ」



 望遠鏡を持ち込んだ当事者の琥珀は、遼太朗を伴ってネイバーシティに行っている。

 向こうで「惑星の輪っか」を見るためだ。

 そして丁央も、近衛隊の労をねぎらうためという名目で「SINGYOUJIホテル」に行っている。もちろん自身の慰労も兼ねて。



 今日は泰斗が鈴丸をどうしても連れてきたくて水瓶の護りに聞くと、すんなりOKしてくれたため、案内してきたのだ。

 もちろんここまではR4の移動部屋を使わせてもらって。

 そのR4は、「ジャア、ボクはちょっくら先ニ、行ってるネー」と、2人を下ろしたあと水瓶の国へ行ってしまっている。

 鈴丸は2つの砂嵐が見たかったので、ここに下ろしてもらったのだ。

「すごいね。あっちはあんなに遠くて端が見えないし。こっちもすごいね。ねえこれってやっぱり生身の身体じゃ入れないの?」

 と、泰斗が止める間もなく砂嵐に入っていこうとした鈴丸は、

「わ! あわわわわ」

 いつかの誰かのように押し戻されている。

「駄目でしょ?」

「うん、駄目だった」

 転んで泰斗に引き上げられてる鈴丸は、ペロッと舌を出して頭を掻く。


「じゃあ、行くよ」

「うん、楽しみ~」

 そのあと2人は2台のダブルリトルに乗り込み、水瓶の国を目指す。


フィン

 涼やかな音をたてて少し浮かび上がったダブルリトルは、砂嵐に吸い込まれるようにその姿を消した。














ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

バリヤ12お楽しみいただけたでしょうか。世界の果てと水瓶の護りとロボットと一角獣と。この次元はまだまだ謎だらけですね。

またいつか彼らが活躍する日があるかもしれません。そのときはどうぞ会いに来て下さいね。それでは。


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