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現の月5  作者: ななみ
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落下

不倫のお話です、苦手な方は読まないでね。

最後にみなさんに聞きたいことがあります、良かったらお付き合い下さい。

ちょっとした興味本位で踏み入れた世界だった、子育てもひと段落して、介助が必要だった祖母も他界し、久しぶりに息抜きがしたかった、恋の高揚感を少しだけ味わいたかっただけなのだ、それなのにこんなに苦しくなっていては本末転倒ではないか。

年齢のこともある、自分は利矢より先に歳をとる、いつか利矢の気持ちが離れることもあるかも知れない。そう考えると胸が張り裂けそうだった。


そんな中、

「ごめん、火曜日会えなくなりそう、本当にごめんね」

利矢からLINEが入った。

絶対会おうって言ったのに、また来週まで会えないのに、里美の中で溜まっていたフラストレーションが溢れる。

「分かった、今までありがとう、大好きだったよ本当に」

「でも、もうつらくて終わりにしたい、お金のことも罪悪感が強くてこれ以上は無理」

「仕事頑張ってね」

勢いでLINEを打ち続けた、またいつものように優しく引き止めてくれると思っていたのかも知れない。


しかし、暫くして届いた利矢からの返信には、

「分かったよ、今までありがとう、本当に大好きだったよ、もう思い残すことないよ、今まで文字通り里美に生かしてもらうみたいな生活をしていたから、今やってる仕事がひと段落したら自分の人生に見切りを付けるよ、里美は健康で家族と仲良くね、また近くで優しい人に出会えますように」

そんな返信が届いた。

暫く息が出来なかった、手が震えた、利矢がそんなに自分を思ってくれているとは思わなかった。


里美は必死で返信した、

「ごめんなさい、愛してる、ずっと一緒にいよう」

「いつか一緒に暮らそう」

暫くして、

「うん、分かったよ、俺の方こそごめんね」

「今日は疲れちゃったから、また明日話そう」


それから数日、いつもの様にLINEと通話を繰り返す日々が続いた、里美が少しだけホッとした頃、利矢からの返信がこなくなり、ブロックされていることに気がついた。


もう少し。

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