おまけ みのり幼稚園あやとり研修会レジュメ(画像あり)
<年長組むかしあそび会おゆうぎ、連続あやとり資料>
はじめのかたち。
両手の親指と小指にひもをかけます。
♪『なかゆび、なかゆび、お山の形』
手のひらに渡っているひもを、反対の中指ですくいます。
左右行うと、お山のかたち。
♪『手前にグー、』
ピンクの☆の穴に、軽く握った両方の拳を入れて、手前に手首を返します。
♪『向こうにグー。』
ピンクの☆の穴に、軽く握った両方の拳を入れて、向こう側に手首を返します。
♪『おやゆび、おやゆび、』
右の☆を右の親指、左の☆を左の親指でとります。
♪『子どもがにげた』
中指、薬指、小指をはずして、親指と人差し指をピンと張ります。
♪『今のうちだよ、あぶらあげ!』
油揚げの形です。網などの別名もあるようです。
♪『左手はずして、ドンブラコ、ドンブラコ。
川にながれていっちゃった』
左手をはずして、親指と人差し指を右手の親指と人差し指の隣に差し入れ、ピンと張ります。
川の形です。
♪『子どもがドボンととびこんだ。』
両方の小指で上から☆をすくいます。
♪『あわてて父さんもとびこんだ、
親指のひもを全て外します。
♪『それドボン、』
右の☆を右の親指、左の☆を左の親指でとります。
♪『ドボン』
上から、右の☆を右の親指、左の☆を左の親指でとります。
♪『子どもがぴょんっととびだして、』
小指のひもをはずします。
♪『おれいをいうのはお母さん』
両方の人差し指を深く曲げてピンクの☆を押さえながら、青の☆だけ外します。
♪『おれいにあぶらあげ、あげましょう』
右の☆を右の人差し指、左の☆を左の人差し指でとります。
ふたたび、油揚げの形です。
♪『こんどは子どももたべたいな。ひとくち、』
青の☆に下から小指を差し込み、ピンクの☆を引っかけて引き出します。
♪『ふたくち。』
上から、右の☆を右の小指、左の☆を左の小指でとります。
♪『あれあれ、父さんの分がなくなった!
うまのめにも、なみだがポロリ』
親指のひもを全て外します。
馬の目の形です。中央のひし形を馬の目に見立てた命名です。
♪『おうまさんが目をとじて、』
右のピンクの☆に右の親指、左のピンクの☆に左の親指を差し入れ、親指の指先と人差し指の指先をくっつけます。
♪『くるんとちゅうがえり。』
そのまま、両方のくっつけた指先を上からオレンジの☆に入れて、ひもをひっくり返すように手首を返していきます。
♪『空中ブランコつかまえて、』
小指のひもが突っ張ってくるので外し、たるんでいるうちに、左右の小指で今はずしたひもをそれぞれ向かい側からとります。
♪『つづみがぽんと、できあがり』
鼓の形です。画力の限界みたいな図解で申し訳ありません……。
実際には、両手の親指、人差し指、小指のそれぞれにかかったひもが中央付近の手前と奥でクロスする、美しい形です。
♪『母さんのひもを父さんが、父さんのひもを母さんが、
とれば、おふねがどんぶらこ』
右のピンクの☆を右の親指、左のピンクの☆を左の親指でとります。
右の青の☆を右の人差し指、左の青の☆を左の人差し指でとります。
舟の形です。
♪『みんなでぐるっとわをくぐり、』
親指と人差し指にかかっているひも(ピンクの☆)を、手首まで下げます。中指、薬指、小指を揃えて軽く握り、下から上に輪くぐりをするようにして☆のひもを下ろすのがコツです。
♪『おとうさんがおでむかえ』
右の☆を右の親指、左の☆を左の親指でとります。
♪『なかゆび、なかゆび、小さなお山。』
手のひらに渡っているひもを、反対の中指ですくいます。
♪『おててをあわせておいのりすれば、』
両手を拝むようにあわせて下を向けて振り、手首に渡ったひもだけを外します。
♪『大きなお山に、早がわり』
そっと両手を開いてひもをピンと張ります。
2の図を再掲しました。この、最初のお山の形に戻っていたら成功です。
無限ループできるようになります。
先生方は子どもたちがどこの部分を聞いてきてもすぐに教えられるように、むかしあそび会の準備がスタートするまでには完璧にマスターしましょう!
文責:渡井浩子(みのり幼稚園主任教諭)
他の幼稚園の研修などでこの資料を使いたい場合、事前に渡井までご連絡ください。
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筆者(藤倉)あとがき
伝承作品の一人あやとりです。上のレジュメは、筆者自身が家族に教わったものを、参考文献の助けも借りながら作中作として書き起こしたものです。作中でりこちゃんが歌っている歌は、本作品に合わせて筆者が書き下ろしました。(なので、メロディは決まっていません……)
手近なひもで、遊んでみてください。
大人では百五十から百六十センチメートル程度がやりやすいようです。
腰がなく柔らかい、滑りのよいひもがおすすめです。
結び目は強く引いて、できるだけコブを小さくしてください。
結び目を嫌って、化繊の江戸組みひもの両端をライターで炙ってくっつける人もいるようです。火の取り扱いには十分ご注意ください。
カギ針で鎖編みして作る場合、よりの甘い綿のサマーヤーンやシルクが適しています。エコたわしに使うようなシンプルなアクリルも悪くないです。麻やウール、モヘアは引っ掛かりが強いのでやりにくいかもしれません。
<参考文献>
さいとうたま 採取・文、つじむらますろう 絵
親子で遊ぶあやとり絵本『あやとり いととり1~3』(1982) 福音館書店
分かりやすい明快なイラストと開きやすい製本で、たくさんの作品が収録されており、おすすめの本です。