初戦闘とギルマス!!
なるべく開けた所で周りに生えてる
草花を鑑定しながらアイテムを
回収していく。
「薬草が多いなー。
たまに、毒草やら、
痺れ草とかもあるけど、
サポートアイテム向けかな…
始まりの街の近くだから、
モンスターも出ないし、
出たとしても他の人が倒してくれる
から、瓶の出番がない…」
肩を落としてる目の前で、
スライムやらウサギを倒していく
他のプレイヤーを見る。
「まぁ…良いんだけどね…
アイテム節約したいし…」
一通り採取を終えるとその場から離れる。
気づけば、町から少し離れて森の近くにいた。
「森だー。
此処でも採取していこうかな…!」
森に入ろうか考えてると近くの茂みが
動いて、一匹のウサギが飛び出してきた。
すぐに、アイテム袋から火炎瓶を一個取り出す。
「ウサギの魔物かー。
周りに誰もいないし…
この一個で倒せると良いけどっ!」
真っ直ぐ飛び込んで来たウサギを避けて
距離を取る。
「動きが早い!足を止めないと、
瓶投げても避けられそうだし…
あれも使ってみれば!」
閃いた事を実践するために、
アイテム袋から火の液体を取り出す。
「本来は、錬金素材なんだろうけど、
しょうがない!!」
ウサギの攻撃を再度避けて、
ウサギの着地点に向けて、
火の液体を振りかける。
「よし!成功!当たって!!」
火の液体が当たって、固まるウサギに、
今度は、火炎瓶を投げると
それが当たり、火柱が上がった。
「…え?さっき投げたの火柱まで上がるの?」
火は、すぐに消えドロップ品が落ちる。
「ウサギの肉に5G…
調理用のお肉が手に入っただけ、
良しとしよう。
ひとまず、あと数匹戦って街に戻ろう。
森は、お預けかな。もう少し、
アイテムを補充してからにしよう。」
森の中に入らないように、
採取をしていくうちに、
ウサギと鳥が一匹ずつ仕留めて、
火炎瓶と液体が残り2個になったあたりで、
街に戻ろうと踵を返すと
後ろの方から何かがすごい勢いで突進して来た。
「あっぶな!!二本角イノシシ!?
コイツ、野良で居るの!?」
なんとか避けて、
もう一度突っ込んで来ようとする、
イノシシから距離を取る。
(火炎瓶と液体は、後2個…
もし使って、外したら後がない…
どうすれば…)
「プギィィィイ!!」
そう考えてるとイノシシは、
空に向けて雄叫びを上げる。
森の中から、もう一匹のイノシシが飛び出してきた。
「仲間を呼ぶとかあり!?
こっち一人なんですけど!!?」
イノシシたちは、二匹同時に突進してきた。
「もう!少しは、待ってよ!!」
それを避けて、一つ目の火の液体を放り投げる。
「よし!あとは、っ!?」
一匹のみに命中して動きが止まる。
続けて火炎瓶を投げようとするが、
もう一匹のイノシシの攻撃を避ける時に、
落としてしまう。
「後、一本…これは、無理ゲーかも。」
液体を被ったイノシシも
フラつきながら立ち直り、
こちらを睨みつけてきた。
「ひとまず、防御アイテム作成が
急がないといけないかも…」
呟いたと同時に突っ込んで来る
二匹のイノシシに、最後の火の液体を
投げようとした時、背後から声がした。
「ふせろ!!」
その声に、反射的に従うと強い風が吹いた。
思わず目を閉じてしまい、
目を開けると目の前に、
一人の男性が立っていた。
「二本角イノシシ、
目的地にいないと思ったが、此処に居たのか…
君、無事か?」
「え…あ。はい?」
「なら、いい。下がっていてくれ。」
言われた通り、少し距離を取ると男は、
一気にイノシシと距離を詰めて、
二本の剣で切りつけた。
「ダブルスラッシュ!」
「双剣!?もしかして、
初期プレイヤー!?」
二体同時に斬りつけると、
イノシシは、データ化して消えると
その場に二体分のドロップアイテムと
Gが落ちた。
男は、剣を仕舞うとアイテムに近づく。
「君のも落ちてるよ。
どうやら、パーティバトルの
扱いになってたみたいだ。」
男からアイテムを受け取り、
中身を確認する。
イノシシの角とイノシシの肉、
200Gが入っていた。
「あ、ありがとうございます。
えっと…」
「俺は、シン。ギルド暁の剣の
ギルマスだよ。君は?」
「アカネです。シンさん、
助けてくださり、
ありがとうございます。」
「その装備初期装備だよね?
もしかして、始めたばかり?」
「えっと…今日からです…」
「此処の森は、最低15レベルないと
かなりキツイよ。
街に戻るなら送っていくけど、
どうする?」
「助かります。
お願いします。」
シンさんの言葉に直ぐに頷いて
町まで送ってもらった。
気づけば、レベルは、
1から6に上がっていた。
アカネ レベル6
STR0 VIT8 DEX15
AGI7 INT8
錬金…獲得スキル 潜在覚醒