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プロローグ
私は、私のことが嫌いだ。
平均より低い身長、二重だけど小さい目、低めの鼻、小さい口に大きい前歯、薄い身体。嫌いなところを上げた出したらきりがない。人と喋るのは苦手だし、人より特別に頭がいいわけでもない。
全てが平均、それが私。
他の人が羨ましくて仕方がなかった。あの子は二重が綺麗、あの子は肌がすべすべで毛穴も見えない。あんな歯並びだったら口を大きく開けて笑えるのに。あんな髪だったら染めなくていいのに、朝も起きたら髪を梳かなくても外に出られるのに。
雑誌やテレビに出てるモデルや女優を見ては、あんな顔だったら人生楽勝だろうな。あんな顔に、あんな体格に生まれてみたかった。
私は、私のことが嫌いだ。だから私は、自分を好きになるために整形する。