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留置場 22日間の記録  作者: 神尾 旭
8/20

3日目① 平成29年10月13日(金) しぶとい毛

 朝食は、味噌汁とピンクに染まった漬物少々とカレーコロッケ一つ。この一つのおかずで多めのご飯を食べるという考えには、どうも納得がいかない。

 調味料として、ソースと醤油が回ってくるが、きっと他の拘留されている人達は、白米にちょんちょんと垂らして食べているのだろう。


 そんな生かされる為だけに出された食事を終えると、掃除の時間だ。


 前日、丁寧に掃除したにもかかわらず、前にいた容疑者達の無念さが生き写ったかのように、しぶとく絨毯に絡みついていた。

 これでは横になるのもためらってしまうので、毛を見つけては摘んで、壁の隅っこに集めて、抜け毛塚を作っていた。

 こうすれば、寝転んでいると視界に飛び込んでくる、あの忌々しい毛達を掃除機で一網打尽に成敗できると考えたのだ。


 この作戦は思惑通り成功し、私の拘留されている24番の部屋は、みるみると輝いていくのであった。

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