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留置場 22日間の記録  作者: 神尾 旭
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6日目① 平成29年10月16日(月)留置場のお風呂

 朝食後、ここに来て初めてのお風呂。


 肌寒くなる10月とはいえ、ゴワゴワした硬い毛布2枚かけてると就寝中に汗もかくし、時間とともに体内から自然と脂も出てくる。

 流石に面倒くさがりな私も、全身をきれいさっぱり洗い流したい。なにしろ、お尻のデキモノに悪影響を及ぼす。

  そんなお尻のデキモノのおかげらしく、風呂は一番最後に一人で入ることができた。


 洗濯物はお風呂のタイミングでネットに入れて出す事になっている。


 風呂の扉は開けっぱなしにされ、担当さんに監視されながら入浴する。だから風が入ってきて寒くて寒くて仕方ない。


 あらかじめ買わされた百均の質でありながら、数百円もする高価なシャンプーと石鹸とタオルを使い、約一週間の身体の垢を洗い流す。

 洗面器でタオルを濯ぐと、白く濁った水面には垢の膜が張る。


 そしてあまり大きな声では言えないが、股間は念入りに洗ったほうがいい。正直言って、自分でも軽く引いた。


 担当さんがどんなにジーッと見ていようが、念入りにキレイに何度も細かくしっかりとだ。あとで後悔しても、次回風呂に入るのは冬場なら約4日後だ。


 湯船にも浸かれるのだか、ここに滞在している容疑者達も、私と同じ数日振りの風呂。チラッと湯船を見てみると、荒くれ者達の汗の結晶や抜け毛が浮いているのが見える。


 担当さんの「湯船に浸からなくていいのか?」との親切心の言葉を、はいと軽く返し、新たに出来たお尻のデキモノに薬を塗り、絆創膏を貼ってから服を着て、風呂を終えた。

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